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NPOユニバーサルデザイン絵本センター

●詳細&ご購入は上記センターより

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本の制作風景

 

 

 

 

『見て触る絵本』

絵柄がデコボコしていて、鮮やかな原色で描かれています(点字つき)。また、一枚の紙を蛇腹に折って本にしていることから、絵本を広げたり綴じたりして遊ぶこともでき晴眼者のお子さんにも楽しめます。


<盲学校からの絵本の御感想>

基本的には絵本を触って読む子供が多いんですが、中には弱視の子供さんの場合は触りながら絵本と顔を近づけて見るということを繰り返し行なっていました。幼稚部の子供に関しては先生と一緒に触っていることが殆どでしたが、意味がわからなくてもさわり心地が不思議なようで、指ではなく手のひら全体で触っているのが印象的でした。つまり点字などの文字を覚えだした子供にとってはストーリーを確認しながら絵柄も認識するといった具合ですが、文字が読めない子供の場合はさわり心地の違いを楽しんでいました。

<自閉症のお子さんをお持ちの方の御感想>

やはり内容が理解できなくても絵柄がデコボコしていることが楽しくて仕方がないのか、飽きるまで触ってくれていました。ページをめくっては触り、おかげで絵本がぼろぼろになってしまい、もう一冊注文しました。ちなみに子どものお気に入りは「てんてん」でした。

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ウィルヘルム,ハンス【絵・文】〈Willhelm,Hans〉
評論社
原書名:I'LL ALWAYS LOVE YOU

ずーっと ずっと だいすきだよ

by SweetHeart

読み聞かせしながら、必ず泣いてしまいそうになる本。「犬のエルフィーとぼく、ずっと一緒に大きくなった。でも、ぼくの背が伸びるにしたがってエルフィーは年をとっていった。・・・」

愛しているということを言葉にすることの大切さを教えてくれる絵本です。

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ささき まき
\800

読んであげるなら 3才から
自分で読むなら 小学低学年から

やっぱりおおかみ    こどものとも傑作集 (60) by うめ吉さん

わたしの、おススメの本なのですが、ともに、子供の絵本ですが大人向けでもあります。
「やっぱりオオカミ」は、1973年に佐々木マキさんが、福音館から出版したもの。この世にたった一人生き残ったオオカミが、仲間を探してみる。でも、いない。たった一人。たった一人でも、自分らしく、生きる事を最後に決意するんです。彼の口癖、「ケッ」。諦念のような、肯定のような、 みんなが、YES!と言う時、心のうちで、ただ一人、「ケッ」と、言いませんか?

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佐野 洋子
\1,400

100万回生きたねこ by うめ吉さん

自分だけを愛していた猫は、100万回も生まれ、死んで行きます。初めて、自分だけの猫になり、 そして他者を愛した時、初めての死を迎えます。最近、すっかり涙もろくなった私は、この本を開ける事ができません。

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エウゲーニー・M・ラチョフ
\800

てぶくろ―ウクライナ民話    世界傑作絵本シリーズ―ロシアの絵本 by 本の虫さん

初めての絵本。おすすめは、やっぱり「てぶくろ」(ウクライナ民話だった?)かしら・・・

私はでてくる動物の声色を変えて、読んであげるのです。とっても喜びますよ^^

クリスマス特集
by 「読書のすすめ」児童書担当ゆうこさん

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◆文 本田カヨ子 
 
◆絵 長野ヒデ子
  
◆リブリオ出版 2000年4月10日復刊

◆本体価格 1600円

◆読んであげるなら 
3才から

◆自分で読むなら  
小学校低学年から

とのさまサンタ

ixmas2.gif (1304 バイト)昔々、遊ぶのが大好きな殿さまがいました。ある日、殿さまは外国のお客さまにクリスマスの本をもらいました。サンタさんがプレゼントを届けにやって来ると  知った殿さまは、お城をクリスマス・ツリーの様に飾ったり、サンタさんの入ってくる煙突を作ったり、プレゼントを入れるための靴下を作りました。

そして、いよいよクリスマスイブになりました。待ちきれない殿さまは外に出てみました。すると、サンタさんとばったり出くわしました。ところがサンタさんは、いちもくさんに逃げ出してしまい…

☆まず『とのさまサンタ』という何とも違和感のあるタイトルに惹かれて しまいました。足袋を靴下の代わりにするという発想が笑えます。そして、サンタさんと思ったのが実は泥棒だったり…。結局最後には、自分が サンタさんになってしまいます。とにかくおもしろい絵本です。裏表紙まで楽しめます。ラストの答えになっていますから。クリスマスクリスマスの 絵本というと感動するものが多い中、このお気楽さはおすすめです。

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◆作 ロバート・バリー 
◆訳 光吉夏弥  
◆大日本図書 2000年10月5日初版

◆本体価格 1300円

◆読んであげるなら 3才から
◆自分で読むなら  小学校低学年から

おおきいツリー ちいさいツリー

ixmas2.gif (1304 バイト)もうすぐクリスマスです。ウィロビーさんのお屋敷にも見たこともないほど大きなツリーが届きました。ところが、あまりにも大きすぎて天井につっかえて曲がってしまいました。そこで、ツリーの先っぽを斧でちょんぎりました。そしてその先っぽは、小間使いのアデレードさんのところへ。ところが、ここでも先っぽがつっかえてしまいました。

 そこで、ツリーの先っぽをハサミでちょんぎりました。そして、捨てられた先っぽは庭師からクマ、クマからキツネといろいろな家にもらわれて行きますが…
 
☆この絵本は、一本のツリーが次々といろいろな人間や動物たちを幸せにするというお話です。ページをめくる度に、次はどこの家にもらわれて行くのかとワクワクします。絵も細部まで描かれていて、とてもあたたかく、かわいらしい絵です。ぜひ、クリスマス絵本のコレクションにくわえてあげてください。

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◆編 ベイリー・トールキン
◆訳 せた ていじ
◆評論社 1976年12月20日初版
◆本体価格 1400円
◆読んであげるなら 

4才から
◆自分で読むなら  

小学校中学年から

サンタ・クロースからの手紙

ixmas2.gif (1304 バイト)この本は、あの有名な『指輪物語』の著者J.R.R.トールキンが サンタクロースと名乗り、自分の子どもたちに向けて20年以上も書き続けた
手紙を本にしたものです。手紙といってもストリー性があって、まるで物語を読んでいるかのようです。文字が独特で、歳をとったサンタクロースが本当に書いているように、震えた文字でなんとも味があります。

絵も添えられているのですが、これまたとても味のある絵です。そして、手紙の内容が最高に楽しいんです。サンタクロースの助手として北極熊が登場しているのですが、これが傑作!もう最高にドジで笑わずにはいられません。次は何をしでかすのだろうと楽しみになります。この愛すべきキャラの北極熊の他にも雪ン子やゴブリン(?)などが登場してとても楽しいです。

手紙が、1925年から1938年まであるので、クリスマスまで毎日1つずつ読んであげるのもいいと思います。そして、クリスマス当日、自分宛てにサンタクロースから手紙が来ていたらきっと喜ぶでしょうね!

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◆文 エルサ・ベスコフ
   
◆絵 ささめやゆき

◆訳 菱木晃子
◆福音館書店 1998年10月20日初版

◆本体価格 1200円

◆読んであげるなら 
4才から
◆自分で読むなら  
小学低学年から

おもちゃ屋へいったトムテ

ixmas2.gif (1304 バイト)田舎の小さな白い家に、人のいい、ちょっと年のいった娘さんが2人住んでいました。娘さんたちは、自分たちで作った人形を町のおもちゃ屋へ売って暮らしていました。娘さんたちの家の床下には、トムテ(小人)家族が  住んでいました。クリスマスの2週間前の夜のことでした。トムテの兄弟のニッセとヌッセは、仕事部屋で人形の服を着て遊んでいました。するとそこに、娘さんが起きてきました。ニッセは箱の中にかくれたのですが…

☆クリスマスにぴったりのファンタジー絵本です。妖精や小人を描いたらベスコフは最高です。私も、ベスコフが描く美しい妖精や小人の絵がとても好きなので、今回はベスコフの絵ではないのがちょっと残念です。でも、ストーリーはベスコフらしいです。町でニッセは、ひとりの男の子と出会います。そして、その病気の男の子のために、いろいろなことをして元気付けたり、友だちをみつけてあげたりします。とても優しい、心温まる絵本です。

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◆文 エルンスト・マンドゥル   
◆絵 ノルマン・ユンゲ  
◆訳 斉藤 洋
   
◆ほるぷ出版 1999年2月20日初版

◆本体価格 1400円
◆読んであげるなら 

2才から
◆自分で読むなら  

5才から

ドアがあいて…

ixmas2.gif (1304 バイト)しいんと している待合室…。ドアが開いて、ひとり出てきた。  そして、ひとり入っていく。順番に入っては出てくる。  …次はぼくの番だ。

とってもかわいい絵です。1人ずつ減っていく度に変わる「ぼく」の表情が またかわいいです。ページをめくる度に1人ずつ減っていく心細さが 伝わってきます。いったいドアの向こうに何があるの?とドキドキです。 

でも大丈夫。ドアの向こうに待っているのは、とっても優しそうなおもちゃの お医者さん。みんな元気になって帰って行きます。きっとこの時期 子どもたちは、たくさんのおもちゃをもらうのでしょうね。でも、最近は 使い捨てで、壊れても直すなんてことはほとんどないと思います。せめてこの絵本で、ものを大切にする気持ちを少しでもわかってもらえれば… と思います。

ふう

 

◆作 あっちんバブゥ〜

◆長津田かわじ荘印刷所 2002年9月8日初版2002年11月10日改訂四版

◆本体価格 1429円 ※一般書店では流通していません。

◆小学高学年〜大人の方まで

ふう

ixmas2.gif (1304 バイト)すべて手作りの児童文学小冊子。主人公ふうちゃんと、いくお君と、哀しく不思議な過去をもつからこそ愛と優しさを兼備えたおじいさんが織りなす心温まる物語。

当店では人気爆発中の児童文学。手作りゆえの暖かさが感じられます。
 
《著者後書きより》この物語は1999年から 同人誌に連載を始め、HPを開設する
までに幾度となく 手直しや加筆を繰り返してきました。その幾度となる修正をし終えても、未だ 技術面でも つたない部分がありすぎるほどの出来ではございますが、こうして 小冊子化出来たこと、心よりうれしく思っています。この小冊子も、あっちん自身の力だけでは、誕生しなかったと思っています。我が尊敬する兄貴、応援して下さる母を始め 「読書のすすめ」の店長 清水さん、その読すめで知り合ったたくさんの仲間たち あっちんの親友や友人たち…さらには、どうしても
 忘れてはいけないのが、児童文学作家の夢を思い出させてくれ、作家になってほしいと言った あの人のおかげだと思っています。この物語をどうして書こうと思ったのか…それは、これから続く小冊子  

第二弾 第三弾のあとがきにでも、少しずつ書いていければと思っています。みなさま、ほんとうに ありがとうございました。

 《清水店長前書きより》本は著者の「意識」なんだ。本当は…本は「感じる〈feel〉」ものなんだ。装飾や売らんがためのテクニックを 一切なくして感じることだけに特化したのが児童文学だ。この著者の「意識」を読み取るのは「あなた」。はたして「あなた」は この著者の「歴史」「苦悩」「愛」を 感じ取れることが出来るであろうか?「あなた」の「感じる力」に 期待してるよ。自分の世界を目いっぱい広げ、自由に楽しく読んでほしい。この作品を素直に読みすすめたとき、あなたは次のステージへの扉を開くことができるだろう。「本」は「心」。「本心」である。著者の「本心」と、本気で向き合ってくれるように願う。

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◆作 カズコ・G・ストーン
   
◆福音館書店 1998年10月20日初版
◆本体価格 800円
◆読んであげるなら 3才から
  自分で読むなら  小学低学年から
◆ストーリー

ほたるホテル

大きな大きな柳の木の下に、小さな小さなやなぎむらがありました。そこには、ばったのトビハネさんと、かたつむりのキララさんと、くものセカセカさんと、ありのセッセ家族が住んでいました。

 ある朝、ほたるいけのほたるのピッカリさんから、今晩から「ほたるホテル」をはじめたいという電話がかかってきました。そこで、みんなでベッドを作ってホテルの準備をしました。すると、たくさんの虫たちが泊まりにやってきました。そして、夕方ちかくになった時、カマキリのおばあさんが
やってきました。ところが、みんなカマキリのおばあさんを怖がって逃げ出してしまいました。そこに乱暴者のかえるのビョンタがやってきて…

 ☆夜になると大きな柳の木にたくさんのほたるが、いっせいに光りだす。なんて幻想的な光景でしょう。実際にあったら素敵でしょうね。

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文 長谷川摂子
  
◆絵 降矢奈々
◆福音館書店 1997年8月5日初版
◆本体価格 800円
◆読んであげるなら 3才から自分で読むなら  小学低学年から

おっきょちゃんとかっぱ

◆ストーリーあるところに、おっきょちゃんという小さな女の子がいました。おっきょちゃんは一人で裏の川で遊んでいました。すると、どこからか
声が聞こえてきて、赤い顔をした河童のガータロが水の上に顔を出しました。ガータロは「お祭りなのに誰も遊びにこんから、おまえ、お客になれや」と言いました。そこで、おっきょちゃんはお祭りの着物に着替えて、お土産のきゅうりを持って、ガータロと水の中に入っていきました。お祭りはとても賑やかで、いろいろなことをして遊びました。そしておっきょちゃんは、お祭りのお餅をもらって食べました。すると、お父さんのことも、お母さんのこともみんな忘れてしまいました。こうして何日も何日も過ぎていき……

 ☆この絵本は、前に紹介した『めっきらもっきら どおんどん』と同じ作者です。この絵本も、長谷川さんらしい不思議ワールドがあふれています。

そして、絵も素敵です。降矢さんの、描く妖怪ものは最高です!とてもユーモラスで魅力的な人物(?)です。いろいろな河童がいるので一匹一匹見逃せません。物語のラストで、おっきょちゃんは河童の世界から戻ってくるのですが、その戻り方がとてもユニークで楽しいですよ。でもこれが現実のことだったのか、夢だったのか…おっきょちゃんは何も覚えていなかったんです。ただ、泳ぎが河童そこのけに上手くなっていただけで…

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◆作 浜田比廣介
◆偕成社 
◆本体価格 1000円
◆低学年向き
◆ストーリ

ないたあかおに

心のやさしいい赤鬼は、村人たちと仲良く暮らしたいと思っていました。そこで、友達の青鬼はその願いを叶えてやろうと悪者のまねをしますが…赤鬼と青鬼の深い友情をドラマチックに描いた絵本です。

☆丸山浩路さんおすすめの絵本です。

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  ◆作 いわむら かずお
 ◆童心社
 ◆本体価格 1200円
 ◆読んであげるなら 3才から
  自分で読むなら  6才から

14ひきのとんぼいけ

◆暑い夏の日、「お昼を食べたら、とんぼいけで遊ぼう」と、いっくん。10匹の兄弟たちは、いろいろなとんぼたちとたくさん出会います。ファン待望のシリーズ11作目。

 

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◆絵 秋野ゆきこ
京都に生まれる。武蔵野美術大学日本画科卒業。1970年アルゼンチンへ移住。1975年帰国。
◆福音館書店 1998年1月31日初版
◆本体価格 1200円
◆読んであげるなら 3才から
 自分で読むなら  小学低学年から

 こがねのあしのひよこ―アルゼンチン民話    日本傑作絵本シリーズ

◆むかしむかし あるところに、貧しい年寄りの夫婦が一羽のめんどりを飼っていました。あるとき、そのめんどりに黄金の足をもったひよこが産まれました。ところがそれを知った王様は、ひよこの片足を切り取って自分のものにしてしまいました。そこで、ひよこは足を返してもらいに王様の所に行くことにしました。すると途中で、きつねやライオンやとらと次々に出会い、いっしょに行くことになりました。

ところがみんなすぐに疲れてしまいます。困ったひよこは、きつねもライオンもとらも こくんと一飲みにしてしまいました。そうして、とうとうひよこはお城に着きました。ところが王様は、家来にひよこを殺すように命令しました。しかし、ひよこは飲み込んだきつねやライオンを吐き出して家来たちをやっつけてしまいました。そして……

 ☆この絵本はアルゼンチンの民話です。ひよこが、足を切り取られるという残酷なお話なのですが、悲壮感などはありません。それは、ひよこがとても強く前向きなためかもしれません。そしてもちろん最後は、足を返してもらい、おまけに宝物までもらって帰りみんなで幸せに暮らしたというハッピーエンドになっています。とても楽しくて痛快な絵本です。

おだんごぱん

◆絵 脇田 和
1908年東京に生まれる。ベルリン国立美術大学卒業。
◆訳 瀬田 貞二
1916年東京に生まれる。東京帝国大学で国文学を専攻。
児童文学の評論、創作、翻訳で活躍。
◆福音館書店 1966年5月1日初版
◆本体価格 1100円
◆読んであげるなら 4才から
 自分で読むなら  小学低学年から

◆むかしむかし ひとりのおじいさんが、おだんごぱんを作ってもらいました。ところが、窓のところで冷ましているとおだんごぱんは、寂しくなって転がりだしてしまいました。そして表へと出て行ったおだんごぱんは、野原でうさぎに会いました。うさぎは「おまえを ぱくっと食べてあげよう」と言いました。「おまえなんかにつかまるかい」と言って、おだんごぱんは逃げ出しました。すると今度はおおかみに会いました。そして次はくまに。次から次へとおだんごぱんはたべられそうになり、逃げだしますが……

☆この絵本はロシア民話で、私も子供の頃に読んだ記憶があるのですが、ヨーロッパを代表する民話なので一度は読んでみてください。貧しいおじいさんとおばあさんが、小麦粉をかきあつめて作ったおだんごぱんに逃げられてしまうという悲しい始まりなのですが、なぜだかユーモラスです。おじいさんとおばあさんが、のんびりと描かれているせいでしょうか。そして、おだんごぱんは寂しくて転がりだしたはずなのに、いつのまにやら確信犯に!どんどん転がって外へ行ってしまいます。そして、次々に出会う動物たちから得意の歌で逃げだしますが、最後にきつねと出会い、
 おだてられて得意になっているうちに食べられてしまいます。

 何にしても自信過剰はよくないということでしょうか。おだんごぱんを食べたきつねの満足そうな顔も何とも言えません。全体的におさえた色調でやわらかい感じが、物語とマッチしています。それにしても、器のふちからみんなに見つめられているおだんごぱんの表紙がなんとも印象的です。

すんだことは すんだこと    世界傑作童話シリーズ   佐々木 マキ (翻訳)

◆絵 ワンダ・ガアグ
1893年アメリカのミネソタ州に生まれる。絵を描くことを職業としていた父の跡をついで10代のころから仕事を始めた。
 

◆訳 佐々木マキ
1946年神戸に生まれる。京都市立美術大学中退。
マンガ家、イラストレーター、絵本作家。


◆福音館書店 1991年5月1日初版
◆本体価格 1000円
◆読んであげるなら 五才から
  自分で読むなら  小学低学年から

◆これは、家の仕事がしたくなったおやじさんのお話です。おやじさんの名前はフリッツル。おかみさんの名前はリージー。赤ちゃんはキンドリといいました。おやじさんは、いつも自分の仕事の方がおかみさんの仕事よりも大変だと思っていました。そしておやじさんは、ある日おかみさんにおまえさんの仕事は楽でいいと言いました。

そこで、2人は仕事をとりかえっこすることにしました。ところが、やることがたくさんあっておやじさんは大あわて!もう家の中も外もめちゃくちゃです。そして仕事から戻ってきたおかみさんはびっくり!!

☆これはフランスの民話です。とにかく楽しいお話で思わず笑ってしまいます。おやじさんの仕事の失敗ぶりが もう豪快で、本当におもしろいです。でも、どんなに失敗しても「すんだことはすんだこと」と言って済ましてしまうおやじさんはすごいです。でも、もう二度とおかみさんの仕事の方が楽だとは言わないでしょう。もし、家の仕事の方が楽だと思っている人は一度とりかえっこしてみては…

やさいぎらいのガジガジくん
ehona (5799 バイト) ◆文 真木文絵
◆絵 石倉ヒロユキ
   
◆福音館書店 1999年4月15日初版
◆本体価格 1100円
◆読んであげるなら 3才から
 自分で読むなら 小学低学年から

ここは野菜畑のある小さな庭。パセリの種を蒔いたばかりのポットくんの上に、あおむしのガジガジくんが落ちてきました。ポットくんが見上げるとレモンの木が丸坊主。お腹が空いて落ちてきたと思ったポットくんたちは、ガジガジくんにいろいろなごちそうを薦めますが、どれもガジガジくんは気に入りません。みんなが困っていると、急にガジガジくんが静かになって…

☆園芸好きの著者らしく、庭の絵がとてもいいです。キャベツにニンジンにラディッシュにトマト!思わず春のあたたかさに誘われて、園芸を始めたくなってしまいそうです。どんなものを薦められても気に入らないガジガジくん。野菜嫌いなわけじゃないんです。ただ、落ち着ける所を探していただけだったんです。さなぎになるために…
メルくんようちえんにいく
ehonb (5508 バイト) ◆作 おおとも やすお
◆福音館書店 2000年3月31日初版
◆本体価格 1300円
◆読んであげるなら 3才から
  自分で読むなら  小学低学年から

◆あなぐまのメルくんは、お母さんが作ってくれたくまのツギハギが大好きです。寝るのも、食べるのも、お出かけも、お風呂もいつもいっしょです。大きくなったメルくんは、幼稚園に行くことになり、お母さんたちはメルくんとツギハギに上着とかばんと帽子とくつを作ってくれました。でも、「ツギハギもいっしょに行くんだよ」と犬のおじさんや猫のおばさんに言うと、「おもちゃを幼稚園に持って行ってはいけないよ」と言われてしまい…

☆この絵本は、前に紹介した「おふろだ、おふろだ!」の著者の作品で、大友氏らしいほのぼのとした優しい絵本です。ツギハギを連れて行ってはいけないとみんなに言われて、泣き出してしまったメルくんに、お母さんは優しく言います。「大丈夫。ツギハギも幼稚園に行けますよ。」そして、幼稚園に行ってみるとお母さんの言うとおり、お友達もみんなぬいぐるみを持って来ていて、先生はお家から連れて来たお友達の先生だと言って大きな大きなマムマム・ダッコ先生を紹介してくれます。大人にとってはただのおもちゃでも、子どもにとっては大切なお友達なんですよね。

 だから、大人が勝手にダメだと決めてはいけなのです。時期がくれば子どもは、もういらないと自分で決めるのですから。急ぐ必要はないんですよね。 「ジェインのもううふ」という絵本がありますが、これも同じことをおしえてくます。

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◆文 エリノア・ピンチェス
 1940年モンタナ州に生まれる。初孫の誕生をきっかけに創作を始める。
◆絵 ボニ・マッケイン
   
◆訳 ひがし はるみ
 
◆文化出版局 1997年6月22日初版
◆本体価格 1300円
◆読んであげるなら 3才から
  自分で読むなら  小学低学年から

《原書》

A Remainder of One
by Elinor J. Pinczes, Bonnie MacKain (Illustrator)

おいてきぼりのジョー

◆虫の兵隊ジョーはとても悩んでいます。どうしていつも僕だけが、おいてきぼりになるんだろうと。ある日、ジョーたち25分隊は2列で行進しました。きれいに並んだはずなのに、ジョーだけはみ出します。それを見ていた女王様が怒って、ジョーは列から出されてしまいました。その夜ジョーは考えました。そして次の日、3列で行進しました。ところが、またジョーだけはみ出してしまいます。また、その夜ジョーは考えました。そして次の日、4列で行進しました。ところが、またまたジョーだけはみ出してしまいます。またまた、その夜ジョーは考えました。そして次の日…ジョーははみ出さずに行進出来たのでしょうか?!

☆25匹と聞いた時から嫌な予感はありましたが、思っていたとおり。ジョーは、25匹の兵隊のいちばん最後なので、2列で行進しても、3列で行進しても、4列で行進してもやっぱりジョーだけがはみ出てしまいます。ところが、健気なジョーは何度失敗してもあきらめずに挑戦しつづけて、最後には成功してしまいます。どんなことでも簡単にあきらめてはいけないということをジョーが教えてくらます。その上、こんなに楽しく数の勉強ができたらいいですよね。そして、この絵本版画?と思ってしまいますが、実はガッシュという絵の具を使っていて、とっても素敵ですよ!

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◆文 リタ・マーシャル
 1981年にスイスで絵本のデザインを始める。
◆絵 エティエンヌ・ドレセール 1941年スイスに生まれる。ユニークで独創的な絵は数多くの賞を受賞。
   絵本画家の父とされている。
◆訳 うみ ひかる
◆西村書店 2000年10月20日初版
◆本体価格 1300円
 読んであげるなら 4才から
 自分で読むなら  小学低学年から

ヴィックは本なんてだいきらい!

◆ヴィックはいい子です。けれど「本なんてだいきらい!」病にかかっていました。国語の成績は最低の1。そこで、パパは百科事典を買ってくれました。いとこのアーサーは、コーンフレークの箱のおまけのお話を読んでくれました。ママは、ア・イ・ウ…の形をしたクッキーを作ってくれました。けれど、ヴィックは「本なんてだいきらい!」病にかかったままでした。ある日、ヴィックは机に向かって本を読むふりをしていると、突然開いた本からぬ―っとワニのおじさんが現れて…

☆まず「本なんてだいきらい!」という否定的なタイトルに惹かれてしまいました。そして、ヴィックの開いた本から飛び出してくる動物たちは、海賊のオウム、長靴を履いたうさぎなどなど有名なお話の登場人物ばかりでそれもとても楽しいです。そんな楽しい登場人物が次々に現れてくるうちにヴィックは、どんどん本に引き込まれて最後には「本が終わってしまうなんて大嫌い!」に変わってしまうんです。でも、こんな本が本当にあったらみんな本が大好きになるかも…この本の原著は「I hate to read!」という1冊なのですが、日本では子ども向けと大人向けの2冊が出版されています。今回紹介したものは、子ども向けですが本の嫌いな大人の方ぜひご覧ください。

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◆作 ルイス=スロボトキン
   1903〜75年。ニューヨーク市のデザイン学校で絵の勉強をし、パリで
   彫刻の修行をした絵本作家・挿絵画家。
◆訳 渡辺茂男
◆偕成社 1969年12月初版
◆本体価格 1400円
◆読んであげるなら 3才から
 自分で読むなら  小学低学年から

ありがとう…どういたしまして

◆ジミーくんはいつもご機嫌。ジミーくんはよい子。いつでも忘れずに「ありがとう。」と言えるから。ジミーくんは、お姉さんがお料理のお手伝いをさせてくれたので、「ありがとう。」するとお姉さんが「どういたしまして ジミーくん。」お婆ちゃんがケーキを焼いてくださったので、「ありがとう。」するとおばあちゃんは「どういたしましてジミーや。」ジミーくんは、いつでも忘れずに「ありがとう。」「ありがとう。」するとみんなは「どういたしまして ジミーくん。」ある日、ジミーくんは「ありがとう。」と言わなくなりました。でも、悪い子になったのではありません。「どういたしまして。」と言ってみたくなったのです。

 ☆この絵本は著者がお孫さんのためにかいたものです。「ありがとう。」「どういたしまして。」当たり前の言葉なのに、その使い方がわからない。ジミーくんみたいな子いますよね。何をするのも挨拶は基本です。正しく覚えて使ってくださいね。日ごろ忘れがちな“感謝の心”を思い出させてくれる絵本です。

You Are My I Love You
by Maryann K. Cusimano, Satomi Ichikawa (Illustrator)

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I Love You

強くお薦めの絵本 by だんさん
(本好き集まれ掲示板より)

とっても素敵な絵本を見つけましたので、皆さんにお知らせしたく書き込みします。You are My I Love You というタイトルで、アメリカの本屋で見つけました。イラストレーターが日本人の有名な人(名前忘れた)なので、日本でも売っていると思います。

大人熊と子供熊の心暖まる一日を愛情あふれる詩的な英文で表現したものです。文章もさることながら、イラストもとっても素敵ですよ。この本をたまたま近所の書店で見つけページをめくった途端、涙が出てきて買わずにはいられませんでした。子供のクリスマスプレゼントにとも思ったのですが、一足早く夫の誕生日のプレゼントになってしまいました。彼はあんまり感傷的になるタイプではないのに、やっぱり泣きそうになってましたよ。ちなみにamazon.comで調べてみたら、私と同じように本屋で見つけたとたん泣きそうになって購入したという人の書き込みを見つけ、私だけじゃないんだと嬉しくなりました。

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◆文 渡辺 茂男
◆絵 大友康夫  
◆福音館書店 1986年9月25日初版
◆本体価格 743円

《0才から》

おふろだ、おふろだ!

くまのぼうやが、泥んこで帰ってきます。服を脱がされて、 お風呂に連れて行かれます。まず、シャワーを浴びて、湯船に つかって、背中をながして、そしてまた湯船へ。いーち にーい さーん じゅうまで数えたらあがりましょう!

 
 ☆この絵本は、くまくんの絵本シリーズの中の1冊です。お風呂に入るのが 楽しくなってしまう絵本です。お風呂の入り方を覚えるのにもいいと思いますよ。続きというわけではないのですが、シリーズの『どろんこ どろんこ』とつながっているので『どろんこ どろんこ』のあとに読むのも楽しいと思います。このシリーズは他に、『こんにちは』『いただきます』『いってきまあす!』 『ぼくうんてんできるんだ!』『ようい どん』の全7冊です。

 生活の中にあることばかりなので、きっと思いあたることがあると思います。 くまのぼうやが生き生きと描かれ、ほのぼのとした、やさしいタッチの絵本で、私もこのシリーズが大好きです!!!

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ひろすけ絵本 2
浜田 廣介 (著), 池田 龍雄 (イラスト)

価格:\1,000

SweetHeartの「本ずき集まれ掲示板」でも何度かお薦めで登場した本。先日、友達に貸してもらったので、久々に息子に読み聞かせしていたら、涙が出てきてしまいました。良い絵本っていつまでも読み継がれますね。

戦争の愚かさを子どもに教える絵本

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◆福音館書店
◆本体価格 1700円

◆読んであげるなら 小学中学年から
◆自分で読むなら  中学生から

空白の日記

豊かな自然に恵まれたオーストリアの村を、おおいはじめた ナチズムの暗雲。いまわしい記憶の断片をつなぎあわせて蘇らせた自伝的作品。
 

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◆福音館書店
◆本体価格 1600円 

◆読んであげるなら 5才から
◆自分で読むなら  小学中学年から

木かげの家の小人たち 

二次大戦のさなか、小人たちを愛し続ける少女。いまわしい現実と不安な日々が感動的に描かれたファンタジー作品。
 

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◆福音館書店
◆本体価格 1700円

◆読んであげるなら 5才から
◆自分で読むなら  小学高学年から

第八森の子どもたち 

二次大戦末期のオランダ。農家に疎開した少女の目を通して、厳しい現実の中で生きていく人々の喜びと悲しみがつづられた作品。
 

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◆講談社
◆本体価格 1359円

◆読んであげるなら 4才から
◆自分で読むなら  小学低学年から

さくらいろのハンカチ 

戦争は、どんな幼い子でも容赦なく厳しい状況に追い込みます。終戦から50年、戦争がもたらした哀しい現実と、永遠に変わらぬ家族の愛、母のぬくもり…。
 

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◆理論社
◆本体価格 1300円

◆読んであげるなら 4才から
◆自分で読むなら  小学低学年から

猫は生きている

焼夷弾の嵐、そこいら中が火の海になり逃げまどい苦しみ もがく、たくさんの人たち。すさまじい状況の中、人でも 猫でも、お母さんは命をなげうって子供を守ろうとがんばります

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◆あすなろ書房 
◆本体価格 1600円

◆読んであげるなら 4才から
◆自分で読むなら  小学低学年から

木を植えた男

ただ独り黙々と希望の実を植え続け、荒れ地を森に蘇らせた男の物語。何の報いも求めなかった高潔な魂は胸をうちます。
 

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◆徳間書店
◆本体価格 1900円

◆読んであげるなら 4才から
◆自分で読むなら  小学低学年から

たったひとりの戦い

赤の国と青の国は戦争をしていました。青の国の王子は勝つことなど、どうでもいいと思っていました。戦うことに意味を見出せなかった王子が戦争をやめさるために考えた作戦とは…。
 

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◆再話 M.ジーン・クレイグ
◆絵 バーバラ・クーニー
◆訳 もき かずこ
◆ほるぷ出版 
◆本体価格 
1,311

The Donkey Prince
by M. Jean Craig, Barbara Cooney

ロバのおうじ

 昔、平和な国を治めている王様とお妃様がいました。 王様は、何よりもお金が好きで、暇さえあれば金蔵でお金を数えていました。お妃様は、何よりも綺麗なドレスが好きで、暇さえあれば鏡の前でドレスを 片っ端から身につけていました。でも2人にたったひとつないものがありました。2人には、子供がなかったのです。そこで2人は金貨と引き換えに、魔法使いに子供を授けてもらうことにしました。

 ところが、王様が約束を守らなかったので、魔法使いは怒って、生まれた 王子をロバの姿にしてしまいました。ロバの王子は、王子として立派な 教育を受けましたが、ロバの姿のせいで誰からも愛してもらえませんでした。

 ある日リュートを習った王子は、服を脱ぎ捨て、リュートを持って旅に出ました。ロバの姿でも愛してくれる人を捜して…。
 

(ゆうこ)☆これはグリム童話の代表作のひとつです。ロバの絵がとてもかわいくて気にってしまったのですが、お話は泣かせます。もちろんラストはハッピーエンドなのですが。王子としては申し分がないのに、その姿のせいで誰からも愛してもらえないなんて、とても 悲しいことだと思います。

印象的なところは、リュートを習った王子が 両親に聞かせに行くのですが、2人とも忙しいと言って王子を見ようともしないところです。両親を喜ばせようと一生懸命なのに、相手にもしてもらえないなんて、きっと子供はものすごく傷つくのでしょうね。そして、部屋に戻った王子は鏡の前に立ちます。その鏡にうつった王子の何とも言えない表情が切ないです。

 でも、ある国の王様とお姫様に気に入られてその国で暮らすようになり、お姫様に愛してもらえた王子は人間の姿に戻ることが出来るのですが… 自分の気持ちに正直に生きること、人を外見だけで判断してはいけないということを教えてくれる絵本だと思います。何度読んでも、とてもあたたかい気持ちになれるはずです。

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◆文 寺村輝夫 
◆絵 長 新太
◆福音館書店 
◆本体価格 
1100

◆読んであげるなら 4才から
◆自分で読むなら 小学中学年から

 

 

おしゃべりなたまごやき

 ある国に、たまごやきの大好きな王様がいました。王様は、朝の勉強が 終わると庭に出ました。そして裏にまわってみると、そこには にわとり小屋があり、にわとりがぎゅうぎゅうづめで鳴いていました。

 かわいそうに思った王様は鍵を開けてしまいました。すると、にわとりたちが飛び出してきて、お城の中はパニックに! そして、にわとり小屋を開けた犯人捜しが始まりました。王様は見つからないように持っていた小屋の鍵を捨てましたが、それを一羽のにわとりが見ていました。そこで王様は、「僕が鶏小屋を開けたのを誰にも言うなよ」とにわとりに言いました。そしてそのにわとりのたまごを見つけた王様は、そのたまごで、たまごやきを作ってもらいました。そして、王様がたまごにナイフを入れると…。
 
 
(ゆうこ) ☆この王様たまごやきが好きだなんて、なんと庶民的なのでしょう。でもそんな王様だからこそ、ぎゅうぎゅうづめのにわとりを見つけてかわいそうに思ったのでしょうね。表紙にもなっていますが、本当に窮屈そうですから。この話を読んだ時、『王様のみみはロバのみみ』に似ていると思いました。まさか王様から口止めされたにわとりが、たまごの中にしまっておいて、たまごやきが王様の言ったことをしゃべりだすなんて、とってもおもしろい発想だと思います。

 この王様の憎めないキャラや、他の登場人物たちのユーモラスな表情もとてもいいです。全体的に赤が多く使われていて、
鮮やかな色使いも素敵です。姉妹本に『ぞうのたまごのたまごやき』【王様に息子が生まれたお祝いに、国民にたまごやきをごちそうすることになり、ぞうのたまご(?)を探しに行くのですが…】があります。

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◆作 ロジャー・デュボワザン Roger Duvoisin
◆訳 松岡享子
◆冨山房 
199916日初版
◆本体価格 
1400

◆読んであげるなら 4才から
◆自分で読むなら  小学低学年から

 

 

Petunia


がちょうのぺチューニア

 これは、ぺチューニアという名前のおばかさんのがちょうのお話です。ある朝、ぺチューニアが歩いていると変な物が落ちていました。ぺチューニアはどこかで見たような気がしました。「ビルが学校から出て来た時、手に持ってた物よ。そうよ、本だわ!」そして、「本を持ち、これに親しむ者は、賢くなる。」とパンプキンさんが言っていたことを思い出しました。

 それからというもの、ぺチューニアは本と眠り、本と泳ぎました。そして自分はとても賢いんだと思い込み、得意になってどんどん、どんどん首が伸びていきました。ぺチューニアが賢くなったと思った動物たちは、次から次へと相談にやって来ました。ある時、花火の箱が落ちていました。みんなにこれは何かと聞かれたチューニアは、“キャンデー”だと答えました。そして、みんながキャンデーにかぶりつくと…
 

 
 
(ゆうこ) ☆本当になんておばかさんなぺチューニア。本を持っているだけで賢くなったと思い込むなんて。でも、ちょっと耳が痛い気もします。こういうところって私達にもあるのではないでしょうか…ですから、ぺチューニアの最後の言葉はとても印象的です。
「やっとわかったわ。本は、翼の下に挟んで持ち歩くだけじゃ だめなのよ。中身を頭や心に入れなくちゃ。」

ぺチューニアの言うとおり、大事なのは中身をしっかり頭や心に入れることでただ読むだけ、ましてや持っているだけでは何の意味もないですよね。ぺチューニアだって、最初のうちは仲間が歯が痛いと言えば、「歯があるから痛くなるのよ、全部抜けば痛くならないわ」なんて無茶苦茶言っていたのですが。これじゃあ仲間はたまったもんじゃないですよね。でも失敗から学ぶことも大切な事だと思います。絵本全体もページをめくるごとにカラーとモノクロになっていて面白いと思います。

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◆作 ボブ・グラハム
◆訳まつかわ まゆみ
◆評論社 
2000610日初版
◆本体価格 
1300

◆読んであげるなら 3才から
◆自分で読むなら  小学低学年から

 

 

Queenie, One of the Family
by Bob Graham (Illustrator) (School & Library Binding - October 1997)


チャボのオッカサン

 ある日のこと、ケティのパパが湖で溺れているチャボを見つけて、助けてあげました。家に連れて帰り、オッカサンと名前を付けました。こうして家族の一員になったオッカサンでしたが、オッカサンにも自分の家族があるはずだとママは考えました。そして、湖の向こうの農場にいたのではないかと思い、出かけて行きました。思ったとおり農場がオッカサンの家でした。ケティたちは、お礼にチーズと牛乳と卵をもらって帰りました。次の朝、オッカサンは塀を飛び越え、こみちをひた走り、墓地を通り過ぎ、湖をぐるっとまわり、森を抜け、道路を横切り、公園を通って、ケティの家に辿り着きました。

 そして、オッカサンは犬のブルーノのバスケットに卵を1個産みました。それから毎朝、オッカサンは遥々ケティの家に卵を産みにやって来ました。でも、ケティの家に赤ん坊が生まれると卵のことをすっかり 忘れてしまいました。そして、卵はブルーノのバスケットで…。

(ゆうこ) ☆やっとこの絵本を紹介できます。これは、私が児童書の担当になって最初に気に入った絵本です。でも、なかなか入荷しなくて今まで紹介できませんでした。今回紹介できてうれしいです。とにかく、このオッカサンの律儀なこと!毎日毎日、遠い農場から卵を1個産みにやって来るのですから。そして、ケティの家族も素敵です。オッカサンが卵を産みに来るのに気付いても黙って知らんふりをしているなんて…。

そして、ブルーノに温められた卵がひよこになるという展開も楽しいです。そして、終わりそうで終わらないというところが、また著者のユーモアがあって楽しいところだと思います。絵本全体もマンガ調になっていて、文字のないところまで楽しむことができます。とにかく、ほのぼのとしてとても楽しい絵本です。

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◆文 ジーン・ジオン
◆絵 マーガレット・ブロイ・グレアム 
◆訳 わたなべ しげお
 他の訳書に『エルマーのぼうけん』がある。
◆福音館書店 1967年6月1日初版 
◆本体価格 1,100円

◆読んであげるなら 4才から
 自分で読むなら  小学低学年から

『原書』

Harry the Dirty Dog
by Gene Zion, Margaret B. Graham (Illustrator)

うみべのハリー 

黒いぶちのある白い犬のハリーは、家の人と一緒に海水浴にやって来ました。 海辺は大好きだけど、かんかんでりのおひさまだけはいやでした。

 そこで、おひさまを避けようと家の人のビーチパラソルや、子どもたちの 作った砂のお城に入ろうとするのですが追い払われてしまいます。

 そして、波打ち際に座っていると後ろから来た大波に巻き込まれて、海藻が体にすっぽりかぶさってしまいました。それを見た人たちは、 「海のおばけえ!」と大騒ぎ!!おまけにハリーは家の人とはぐれてしまうし、 見張りの人には追いかけられるし、さあ大変! 

☆“ハリー”といえば『どろんこハリー』で一躍子どもたちの人気者になりました。その毎度お騒がせのハリーがまたまたひと騒動起こします!でもどこか憎めないハリー。海藻をかぶって動き回るハリーがおちゃめで笑えます。

 そしてハリーが来た時には、家に人のビーチパラソルだけだったのに、海から戻って来た時には「何百本もビーチパラソルがあっていっぽんのこらずしまもよう」というくだりには、夏の海を想像して思わずハリーに同情してしまいます。

 でもラストで、縞模様のビーチパラソルをハリーと同じ黒いぶちのある白いビーチパラソルにするなんて家の人もおちゃめだと思います。そのうえ、新しい ビーチパラソルはみんながゆっくり入れるくらい大きいなんて、やっぱりハリーも大事な家族なのでしょうね。

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◆作 なかがわ りえこ
◆絵 やまわき ゆりこ
◆福音館書店 1977年4月1日

◆本体価格 800円
◆読んであげるなら 4才から
 自分で読むなら  小学低学年から

ぐりとぐらのかいすいよく

 野ねずみのぐりとぐらが、波打ち際で遊んでいると光るものが浮かんでいるのを 見つけました。流れ着いたのはぶどう酒のびんでした。

 中に入っていたのは、地図と浮き袋と海坊主からの手紙でした。手紙には「しんせつな ともだちへしんじゅ・とうだいへきてください。」と書いてありました。ぐりとぐらは地図のとおりに、しんじゅ・とうだいまで浮き袋で泳いで行きました。そこで、しんじゅを穴に落として困っていた海坊主を助けてあげました。 そして泳げない2匹は、お礼に泳ぎを習いました。

☆おなじみの“ぐりとぐら”の海の大冒険物語です。 ぐりとぐらの水着が、しましまのワンピースでとってもキュートでかわいいです。でも、ぐりとぐらが泳げなかったとは…。海坊主が教えてくれた、泳ぎがとてもユニークでおもしろいです。いぬかき、くらげ・およぎ、くじら・およぎ、バタフライ、ひらめ・およぎそしてイルカ・ジャンプ。チャンスがあればチャレンジしてみては…

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◆作 長谷川摂子
◆絵 ふりや なな
◆福音館書店 1990年3月15日初版
◆本体価格 800円

◆読んであげるなら 3才から
 自分で読むなら  小学低学年から

遊ぶ友達がみつからずにお宮までやって来たかんたは、しゃくだから めちゃくちゃな歌を歌いました。“ちんぷく まんぷく あっぺらこのきんぴらこ じょんがら ぴこたこ めっきらもっきら どおんどん”すると木の穴の中から声がして、覗き込んだかんたは吸い込まれてしまいました。着いたところは夜の山。

 そこへ、変てこな3人組が飛んできて、かんたに遊ぼうと言います。3人と愉快に遊んだかんたでしたが、お腹がいっぱいになって3人が眠ってしまうと我慢できなくなって思わず言ってしまいます。「お・か・あ…」そのとたん…。

☆なんとも不思議なお話ですが、きっと子どもはみんなこういう ファンタジー絵本が大好きなのではないでしょうか?! ここに登場してくる和風の妖怪のユニークなこと。 “もんもんびゃっこ”“しっかかもっかか”“おたからまんちん”

 この3人(?)がかんたに遊ぼうと言うのですが、「ばけものなんかとあそぶかい」と言われて泣き出すところはとってもかわいくて笑えます。かんたが現実の世界に戻ってくる言葉が、「おかあさん」だったなんて。きっと、寂しくなった子どもなら誰でも言ってしまう言葉だと思います。そして、かんたは二度と3人に会うことが出来なくなってしまいます。 なぜなら“あの歌”を忘れてしまったから…

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◆絵 ヘレン・オクセンバリー
◆訳 こだま ともこ  
◆冨山房 
1994518日初版  ◆本体価格 1400

★読んであげるなら 3才から
★自分で読むなら  小学低学年から

『原書』

The Three Little Wolves and the Big Bad Pig

3びきのかわいいオオカミ

 あるところに、3びきのかわいいオオカミがおかあさんといっしょに暮らしていました。

 ある日、おかあさんは3びきに言いました。「おまえたち、広い世界に出て、自分たちの家をつくりなさい。でも、わるいおおブタには気をつけるのよ。」

 そして、おかあさんと別れたオオカミたちはレンガの家を造りました。 すると次の日、わるいおおブタがやってきて、レンガの家を壊してしまいました。 逃げ出したオオカミたちは、次に頑丈なコンクリートの家を造りました。

 でもまた、わるいおおブタがやってきてコンクリートの家を壊してしまいました。 そして最後にオオカミたちが造った家は…意外なラストが待っています。

 ◆文 ユージーン・トリビザス
 ギリシアの作家、犯罪学者。ギリシアでは有名な作家、詩人であり、演劇やテレビの脚本も書いている。大学で犯罪学を教えたり、法務省で名誉顧問を務めている。

 

 ☆この絵本は、だれもが知っている『3びきのこぶた』の設定を逆転させたものです。弱々しいオオカミと憎らしいおおブタというキャラクターが見事に描かれた絵も、ユーモラスでとてもかわいいです。とにかく、このブタの恐いことコワイコト!ハンマーにドリル、最後にはダイナマイトでオオカミが造った家を壊すんですから。

でも私は、こちらの絵本の方が好きです。『3びきのこぶた』のラストはちょっと残酷ですが、こちらはとても素敵なラストになっています。『3びきのこぶた』と比べると、コンクリートや鉄骨のうちとかなり現代的ですが、それが本当に良いことなのかラストで考えさせられてしまいます。なぜなら、わるいおおブタが良いブタになってしまうのですから。理由はオオカミが造った家にあるのですが、どんなうちか・・・・・それは読んでのお楽しみ!

(大人の方にもお勧め。ラストシーンは今までの判断基準を超えた第三の判断です。すごい!しみずより)

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◆原作 ステーエフ
◆再話 ギンズバーグ
◆絵 アルエーゴとデューイ
◆訳 くりやがわ けいこ
◆偕成社 

  197611月初版  
◆本体価格 
1400

 

★読んであげるなら 3才から
★自分で読むなら  小学低学年から

『原書』

Mushroom in the Rain

あめのひ きのこは

 ある日のこと、ありが歩いていると雨が降ってきました。 「わー、たいへん。どこへかくれようかな?」ふと見ると、小さなきのこがありました。

 ありはきのこの下にもぐりこみ、雨がやむのを待ちました。
 そこへ、ちょうちょうやねずみやすずめのこども、そしてうさぎと次々にやって来て、

 きのこの下にもぐりこみました。雨がやみ、きのこの外に出てありはふと思いました。

 「きのこは、はじめのうちはぼくだけが入るのさえやっとだったんだぜ。それがしまいには、なかまぜんぶがはいれたんだからなあ。」 そらからありは、きのこを見てやっとわかったのです。なぜきのこの下にみんなが入れたのか。

 ☆この絵本は有名な民話『てぶくろ』と同じパターンです。“てぶくろ”が “きのこ”に変わってはいますが。色とりどりのきのこがきれいで、動物たちの 表情もユーモラスで素敵です。雨がやみ、きのこから出て大喜びしている なかまたちを見て、ありはなぜみんなが入れたのか考えます。そこで思わず 納得のオチが用意されています。『てぶくろ』と比べると、このオチは自然な 気がします。だって、あめのひのきのこは・・・・・ですから。

『3びきのこぶた』『てぶくろ』と読み比べてみるのもおもしろいと思います。

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◆作 なかや みわ
◆福音館書店 

  2000915日初版  
◆本体価格 
743
★読んであげるなら 3才から
★ 自分で読むなら  小学低学年から

そらまめくんとめだかのこ

 きのうもきょうもず―っと雨が降っています。そらまめくんたちはあまやどり。

 次の日、目を覚ますと青空が広がっています。広場に出来た水たまりにベッドを浮かべてあそんでいると、めだかの子に会いました。

 めだかの子は言いました「雨で小川から流されて迷子になっちゃったよー」 「それは大変!早く小川に帰してあげなくちゃ」みんなはどうしたらめだかの子を小川に帰せるか考えました。そして、めだかの子をベッドに入れて小川まで運ぶことにしましたが…。 


 ☆絵を見て一目で気に入ってしまいました。誰もがかわいいと思う絵ではないでしょうか。でも、お話も素敵で、そらまめくんは、誰よりも大きくてふかふかのベッドをとても大切にしています。 仲間が水たまりにベッドを浮かべて遊んでいるのに、そらまめくんはベッドが濡れるのが嫌で見てるだけ。でも、みんなのベッドではめだかの子を運ぶことが出来ないとわかると、あんなに大切にしていた自分のベッドで運ぼうと言うんです。困っている友達のためには、自分の宝物でも貸してあげちゃうなんてちょっといい話だと思います。

 そして、キャラクターたちが笑えます。そらまめくんにグリーンピースのきょうだい、えだまめくんにさやえんどうさん、ピーナッツくんとかわいいお豆が勢ぞろいです。

 お豆が嫌いな子でも好きになってしまうのではないでしょうか…   『そらまめくんとめだかのこ』の前に出版された『そらまめくんのベッド』では、 そらまめくんがとてもベッドを大切にしていることが描かれています。 『そらまめくんのベッド』を読んでから『そらまめくんとめだかのこ』を読めばよりいっそうお話が理解できると思います。 

SweetHeart・・「そらまめくんのベッド」は次男のお気に入り。絵も文もとってもかわいいです。

 

 

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こいでやすこさく

 読んであげるなら 3才から
 自分で読むなら  小学低学年から

おなべおなべにえたかな  

きつねのきっこがスープの番を頼まれました。  「おなべおなべにえたかな?」と何度も味見を  するうちに、おなべはからっぽに…さあ大変!おばあさんが帰ってくるまでに、新しくスープを作らなきゃ。

春の香りいっぱいの絵本です。

(読書のすすめ児童書担当 くさなぎゆうこ)

 

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わたりむつこさく  
中谷千代子え

読んであげるなら  4才から
自分で読むなら   小学低学年から

いちごばたけのちいさなおばあさん  

いちごばたけの土の下に住む小さなおばあさんの仕事は、いちごにあかいいろをつけて歩くことです。ある年のこと、春はまださきだというのに  ぽかぽかとあたたかいので、地面の上に出て  みると、いちごの実がなりそうです。おばあさんは、あわてて準備を始めるのですが・・・。

ファンタジー絵本の傑作です。

春らしい心あたたまる絵本です。登場するキャラクターも表情が豊かでかわいくて心が和みます。絵もきれいで隅々まで楽しむことが出来ます。

(読書のすすめ児童書担当 くさなぎゆうこ)

   
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ウィルヘルム,ハンス【絵・文】〈Willhelm,Hans〉
評論社
原書名:I'LL ALWAYS LOVE YOU

ずーっと ずっと だいすきだよ

by SweetHeart

読み聞かせしながら、必ず泣いてしまいそうになる本。「犬のエルフィーとぼく、ずっと一緒に大きくなった。でも、ぼくの背が伸びるにしたがってエルフィーは年をとっていった。・・・」

愛しているということを言葉にすることの大切さを教えてくれる絵本です。

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ささき まき
\800

読んであげるなら 3才から
自分で読むなら 小学低学年から

やっぱりおおかみ    こどものとも傑作集 (60) by うめ吉さん

わたしの、おススメの本なのですが、ともに、子供の絵本ですが大人向けでもあります。
「やっぱりオオカミ」は、1973年に佐々木マキさんが、福音館から出版したもの。この世にたった一人生き残ったオオカミが、仲間を探してみる。でも、いない。たった一人。たった一人でも、自分らしく、生きる事を最後に決意するんです。彼の口癖、「ケッ」。諦念のような、肯定のような、 みんなが、YES!と言う時、心のうちで、ただ一人、「ケッ」と、言いませんか?

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佐野 洋子
\1,400

100万回生きたねこ by うめ吉さん

自分だけを愛していた猫は、100万回も生まれ、死んで行きます。初めて、自分だけの猫になり、 そして他者を愛した時、初めての死を迎えます。最近、すっかり涙もろくなった私は、この本を開ける事ができません。

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エウゲーニー・M・ラチョフ
\800

てぶくろ―ウクライナ民話    世界傑作絵本シリーズ―ロシアの絵本 by 本の虫さん

初めての絵本。おすすめは、やっぱり「てぶくろ」(ウクライナ民話だった?)かしら・・・

私はでてくる動物の声色を変えて、読んであげるのです。とっても喜びますよ^^

クリスマス特集
by 「読書のすすめ」児童書担当ゆうこさん

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◆文 本田カヨ子 
 
◆絵 長野ヒデ子
  
◆リブリオ出版 2000年4月10日復刊

◆本体価格 1600円

◆読んであげるなら 
3才から

◆自分で読むなら  
小学校低学年から

とのさまサンタ

ixmas2.gif (1304 バイト)昔々、遊ぶのが大好きな殿さまがいました。ある日、殿さまは外国のお客さまにクリスマスの本をもらいました。サンタさんがプレゼントを届けにやって来ると  知った殿さまは、お城をクリスマス・ツリーの様に飾ったり、サンタさんの入ってくる煙突を作ったり、プレゼントを入れるための靴下を作りました。

そして、いよいよクリスマスイブになりました。待ちきれない殿さまは外に出てみました。すると、サンタさんとばったり出くわしました。ところがサンタさんは、いちもくさんに逃げ出してしまい…

☆まず『とのさまサンタ』という何とも違和感のあるタイトルに惹かれて しまいました。足袋を靴下の代わりにするという発想が笑えます。そして、サンタさんと思ったのが実は泥棒だったり…。結局最後には、自分が サンタさんになってしまいます。とにかくおもしろい絵本です。裏表紙まで楽しめます。ラストの答えになっていますから。クリスマスクリスマスの 絵本というと感動するものが多い中、このお気楽さはおすすめです。

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◆作 ロバート・バリー 
◆訳 光吉夏弥  
◆大日本図書 2000年10月5日初版

◆本体価格 1300円

◆読んであげるなら 3才から
◆自分で読むなら  小学校低学年から

おおきいツリー ちいさいツリー

ixmas2.gif (1304 バイト)もうすぐクリスマスです。ウィロビーさんのお屋敷にも見たこともないほど大きなツリーが届きました。ところが、あまりにも大きすぎて天井につっかえて曲がってしまいました。そこで、ツリーの先っぽを斧でちょんぎりました。そしてその先っぽは、小間使いのアデレードさんのところへ。ところが、ここでも先っぽがつっかえてしまいました。

 そこで、ツリーの先っぽをハサミでちょんぎりました。そして、捨てられた先っぽは庭師からクマ、クマからキツネといろいろな家にもらわれて行きますが…
 
☆この絵本は、一本のツリーが次々といろいろな人間や動物たちを幸せにするというお話です。ページをめくる度に、次はどこの家にもらわれて行くのかとワクワクします。絵も細部まで描かれていて、とてもあたたかく、かわいらしい絵です。ぜひ、クリスマス絵本のコレクションにくわえてあげてください。

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◆編 ベイリー・トールキン
◆訳 せた ていじ
◆評論社 1976年12月20日初版
◆本体価格 1400円
◆読んであげるなら 

4才から
◆自分で読むなら  

小学校中学年から

サンタ・クロースからの手紙

ixmas2.gif (1304 バイト)この本は、あの有名な『指輪物語』の著者J.R.R.トールキンが サンタクロースと名乗り、自分の子どもたちに向けて20年以上も書き続けた
手紙を本にしたものです。手紙といってもストリー性があって、まるで物語を読んでいるかのようです。文字が独特で、歳をとったサンタクロースが本当に書いているように、震えた文字でなんとも味があります。

絵も添えられているのですが、これまたとても味のある絵です。そして、手紙の内容が最高に楽しいんです。サンタクロースの助手として北極熊が登場しているのですが、これが傑作!もう最高にドジで笑わずにはいられません。次は何をしでかすのだろうと楽しみになります。この愛すべきキャラの北極熊の他にも雪ン子やゴブリン(?)などが登場してとても楽しいです。

手紙が、1925年から1938年まであるので、クリスマスまで毎日1つずつ読んであげるのもいいと思います。そして、クリスマス当日、自分宛てにサンタクロースから手紙が来ていたらきっと喜ぶでしょうね!

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◆文 エルサ・ベスコフ
   
◆絵 ささめやゆき

◆訳 菱木晃子
◆福音館書店 1998年10月20日初版

◆本体価格 1200円

◆読んであげるなら 
4才から
◆自分で読むなら  
小学低学年から

おもちゃ屋へいったトムテ

ixmas2.gif (1304 バイト)田舎の小さな白い家に、人のいい、ちょっと年のいった娘さんが2人住んでいました。娘さんたちは、自分たちで作った人形を町のおもちゃ屋へ売って暮らしていました。娘さんたちの家の床下には、トムテ(小人)家族が  住んでいました。クリスマスの2週間前の夜のことでした。トムテの兄弟のニッセとヌッセは、仕事部屋で人形の服を着て遊んでいました。するとそこに、娘さんが起きてきました。ニッセは箱の中にかくれたのですが…

☆クリスマスにぴったりのファンタジー絵本です。妖精や小人を描いたらベスコフは最高です。私も、ベスコフが描く美しい妖精や小人の絵がとても好きなので、今回はベスコフの絵ではないのがちょっと残念です。でも、ストーリーはベスコフらしいです。町でニッセは、ひとりの男の子と出会います。そして、その病気の男の子のために、いろいろなことをして元気付けたり、友だちをみつけてあげたりします。とても優しい、心温まる絵本です。

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◆文 エルンスト・マンドゥル   
◆絵 ノルマン・ユンゲ  
◆訳 斉藤 洋
   
◆ほるぷ出版 1999年2月20日初版

◆本体価格 1400円
◆読んであげるなら 

2才から
◆自分で読むなら  

5才から

ドアがあいて…

ixmas2.gif (1304 バイト)しいんと している待合室…。ドアが開いて、ひとり出てきた。  そして、ひとり入っていく。順番に入っては出てくる。  …次はぼくの番だ。

とってもかわいい絵です。1人ずつ減っていく度に変わる「ぼく」の表情が またかわいいです。ページをめくる度に1人ずつ減っていく心細さが 伝わってきます。いったいドアの向こうに何があるの?とドキドキです。 

でも大丈夫。ドアの向こうに待っているのは、とっても優しそうなおもちゃの お医者さん。みんな元気になって帰って行きます。きっとこの時期 子どもたちは、たくさんのおもちゃをもらうのでしょうね。でも、最近は 使い捨てで、壊れても直すなんてことはほとんどないと思います。せめてこの絵本で、ものを大切にする気持ちを少しでもわかってもらえれば… と思います。

ふう

 

◆作 あっちんバブゥ〜

◆長津田かわじ荘印刷所 2002年9月8日初版2002年11月10日改訂四版

◆本体価格 1429円 ※一般書店では流通していません。

◆小学高学年〜大人の方まで

ふう

ixmas2.gif (1304 バイト)すべて手作りの児童文学小冊子。主人公ふうちゃんと、いくお君と、哀しく不思議な過去をもつからこそ愛と優しさを兼備えたおじいさんが織りなす心温まる物語。

当店では人気爆発中の児童文学。手作りゆえの暖かさが感じられます。
 
《著者後書きより》この物語は1999年から 同人誌に連載を始め、HPを開設する
までに幾度となく 手直しや加筆を繰り返してきました。その幾度となる修正をし終えても、未だ 技術面でも つたない部分がありすぎるほどの出来ではございますが、こうして 小冊子化出来たこと、心よりうれしく思っています。この小冊子も、あっちん自身の力だけでは、誕生しなかったと思っています。我が尊敬する兄貴、応援して下さる母を始め 「読書のすすめ」の店長 清水さん、その読すめで知り合ったたくさんの仲間たち あっちんの親友や友人たち…さらには、どうしても
 忘れてはいけないのが、児童文学作家の夢を思い出させてくれ、作家になってほしいと言った あの人のおかげだと思っています。この物語をどうして書こうと思ったのか…それは、これから続く小冊子  

第二弾 第三弾のあとがきにでも、少しずつ書いていければと思っています。みなさま、ほんとうに ありがとうございました。

 《清水店長前書きより》本は著者の「意識」なんだ。本当は…本は「感じる〈feel〉」ものなんだ。装飾や売らんがためのテクニックを 一切なくして感じることだけに特化したのが児童文学だ。この著者の「意識」を読み取るのは「あなた」。はたして「あなた」は この著者の「歴史」「苦悩」「愛」を 感じ取れることが出来るであろうか?「あなた」の「感じる力」に 期待してるよ。自分の世界を目いっぱい広げ、自由に楽しく読んでほしい。この作品を素直に読みすすめたとき、あなたは次のステージへの扉を開くことができるだろう。「本」は「心」。「本心」である。著者の「本心」と、本気で向き合ってくれるように願う。

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◆作 カズコ・G・ストーン
   
◆福音館書店 1998年10月20日初版
◆本体価格 800円
◆読んであげるなら 3才から
  自分で読むなら  小学低学年から
◆ストーリー

ほたるホテル

大きな大きな柳の木の下に、小さな小さなやなぎむらがありました。そこには、ばったのトビハネさんと、かたつむりのキララさんと、くものセカセカさんと、ありのセッセ家族が住んでいました。

 ある朝、ほたるいけのほたるのピッカリさんから、今晩から「ほたるホテル」をはじめたいという電話がかかってきました。そこで、みんなでベッドを作ってホテルの準備をしました。すると、たくさんの虫たちが泊まりにやってきました。そして、夕方ちかくになった時、カマキリのおばあさんが
やってきました。ところが、みんなカマキリのおばあさんを怖がって逃げ出してしまいました。そこに乱暴者のかえるのビョンタがやってきて…

 ☆夜になると大きな柳の木にたくさんのほたるが、いっせいに光りだす。なんて幻想的な光景でしょう。実際にあったら素敵でしょうね。

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文 長谷川摂子
  
◆絵 降矢奈々
◆福音館書店 1997年8月5日初版
◆本体価格 800円
◆読んであげるなら 3才から自分で読むなら  小学低学年から

おっきょちゃんとかっぱ

◆ストーリーあるところに、おっきょちゃんという小さな女の子がいました。おっきょちゃんは一人で裏の川で遊んでいました。すると、どこからか
声が聞こえてきて、赤い顔をした河童のガータロが水の上に顔を出しました。ガータロは「お祭りなのに誰も遊びにこんから、おまえ、お客になれや」と言いました。そこで、おっきょちゃんはお祭りの着物に着替えて、お土産のきゅうりを持って、ガータロと水の中に入っていきました。お祭りはとても賑やかで、いろいろなことをして遊びました。そしておっきょちゃんは、お祭りのお餅をもらって食べました。すると、お父さんのことも、お母さんのこともみんな忘れてしまいました。こうして何日も何日も過ぎていき……

 ☆この絵本は、前に紹介した『めっきらもっきら どおんどん』と同じ作者です。この絵本も、長谷川さんらしい不思議ワールドがあふれています。

そして、絵も素敵です。降矢さんの、描く妖怪ものは最高です!とてもユーモラスで魅力的な人物(?)です。いろいろな河童がいるので一匹一匹見逃せません。物語のラストで、おっきょちゃんは河童の世界から戻ってくるのですが、その戻り方がとてもユニークで楽しいですよ。でもこれが現実のことだったのか、夢だったのか…おっきょちゃんは何も覚えていなかったんです。ただ、泳ぎが河童そこのけに上手くなっていただけで…

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◆作 浜田比廣介
◆偕成社 
◆本体価格 1000円
◆低学年向き
◆ストーリ

ないたあかおに

心のやさしいい赤鬼は、村人たちと仲良く暮らしたいと思っていました。そこで、友達の青鬼はその願いを叶えてやろうと悪者のまねをしますが…赤鬼と青鬼の深い友情をドラマチックに描いた絵本です。

☆丸山浩路さんおすすめの絵本です。

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  ◆作 いわむら かずお
 ◆童心社
 ◆本体価格 1200円
 ◆読んであげるなら 3才から
  自分で読むなら  6才から

14ひきのとんぼいけ

◆暑い夏の日、「お昼を食べたら、とんぼいけで遊ぼう」と、いっくん。10匹の兄弟たちは、いろいろなとんぼたちとたくさん出会います。ファン待望のシリーズ11作目。

 

夏に読みたい絵本特集
by 「読書のすすめ」児童書担当ゆうこさん

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 ◆文 藤原一枝・はたこうしろう  
 ◆絵 はたこうしろう
 ◆岩崎書店 2002年5月10日初版
 ◆本体価格 1300円
 ◆読んであげるなら 3才から
  自分で読むなら  小学低学年から

まほうの夏 

◆ストーリー

夏休み― ケイとユイ兄弟は、とても退屈していました。そんなある日、おじさんから「遊びにこんのか」とハガキが届き、二人は田舎に遊びに行くことになりました。そこで二人は、都会では味わえないような経験をたくさんしました。海で泳いだり、釣りをしたり。そして川や森を真っ黒になるまで遊びまわったり。そして二人は…

☆都会っ子だった兄弟が、田舎の暮らしの中でたくましく成長していく 姿がとても楽しく描かれています。大自然の中でのびのび過ごすことで、 子ども本来の姿に戻っていくような気がします。早寝早起きし、 とれたての魚や野菜をお腹一杯食べる。こんなあたりまえで健康的な生活は、 都会ではなかなかできないでしょう。この絵本を読んで、ケイとユイと いっしょに大自然を満喫し、いっしょに成長してみませんか!

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 ◆作 なかがわちひろ
   1958年生まれ。東京芸術大学美術学部芸術学科卒業。
 ◆徳間書店 1997年4月30日初版
 ◆本体価格 1500円
 ◆読んであげるなら 4才から
  自分で読むなら  小学低学年から

たこのななちゃん

◆ストーリー

かなこのお父さんは、遠い海で魚を獲る船の船長さんです。夏休みに入ってすぐ、お父さんの船が帰って来ました。お土産は、足を一本なくしたたこの子でした。かなこは子だこに“ななちゃん”と名前をつけました。ななちゃんはかなこのことが大好きで、学校にもいっしょに行き、人気者になりました。そして、秋が過ぎ冬が過ぎ春が来たころ急にななちゃんは元気がなくなってしまい…

☆とってもユニークで楽しいお話です。とくにおもしろいのが、 ななちゃんが七変化するところです。バッグになったり、帽子になったり、マフラーになったり、かわいくて思わず笑ってしまいます。

しかし二人にも別れがやってきます。大好きな友達との別れの切なさや、かなこの思いやりが伝わってきます。とても優しい気持ちにさせてくれる絵本です。そして思いがけないラストも…最後にクイズです。なぜかなこは、“ななちゃん”という名前をつけたのでしょうか?答えは読んでのお楽しみ!

平和を願って

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 ◆文 松谷みよ子
 ◆絵 司 修
 ◆偕成社 1978年11月初版
 ◆本体価格 1200円
 ◆読んであげるなら 4才から
  自分で読むなら  小学低学年から

ぼうさまになったからす

◆ストーリー

少し昔、烏がたくさんいる村があった。ある年、戦争がおこった。戦争は何年も続き、村の男たちは海の向こうで次々と死んでいった。ある日、村の人が気がついた。烏がいない。一羽もいない。烏はどこへ行ってしまったのか…

☆タイトルでおわかりのとおり、烏は坊様になりました。村の人たちの代わりに、海の向こうで亡くなった男たちをおとむらいするためにラストにこんな言葉があります。“からすよ 二度と 海をこえるな”この言葉がとても心に響きます。戦争の悲惨さをそのまま伝えることも大切なことだとは思いますが、作者も言っているとおり、子どもたちにもわかるように実感の重みを伝えることが、本当に大事なことなのだと思います。この絵本はそんな実感の重みを教えてくれます。この絵本を読んだ子どもたちが、戦争のない平和の大切さを知ってくれたら幸いです。そして、他の全ての人々にも…

 ◆原作 山口勇子
 ◆語り 沼田曜一
 ◆絵 四国五郎
 ◆金の星社 1979年11月初版
 ◆本体価格 1200円
 ◆読んであげるなら 4才から
  自分で読むなら  小学低学年から

おこりじぞう

◆ストーリー

昔 広島の、ある横丁に笑った顔をしたお地蔵さんが立っていました。皆は、このお地蔵さんをわらい地蔵と呼んでいました。そんなある日、広島の町に原爆が落とされました。そして町は、見渡す限り焼け野原になりました。わらい地蔵も飛ばされ、そこに体の焼け焦げたひとりの女の子が、ゆらゆらと揺れるようにやって来て倒れました。そして、お地蔵さんを見て言いました。

「かあちゃん、水が飲みたいよう。」すると、お地蔵さんの顔が見る見る変わってゆき…
 
☆とても悲しい話です。でもこれが現実なのでしょう。わらい地蔵がおこり地蔵に変わり、平和な町が一変して焼け野原になってしまう。それが戦争なのだと思います。終戦から50年たった現在も、世界では未だに戦争が続いています。イラク戦争の本当の終結はいつ来るのでしょう。非武装地帯とはどこにあるのでしょう。北朝鮮の核保有、アルカイダのテロなどなど…この時期だからこそ改めて平和の大切さを考えてみたいと思います。 

読書感想文の宿題が出ていたら

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 ◆文 アラン・テンパリー
   1936年イギリスのサンダーランドに生まれる。船員や英語教師をへて
   作家となる。
 ◆絵 ニック・マランド
 ◆訳 子安亜弥
 ◆ポプラ社 2003年3月初版
 ◆本体価格 1100円
 ◆小学低学年から

クジラのウォルドーとココナツ島の魔女

元気はいっぱいだけど、引っ込み思案なクジラのウォルドー。 一番大好きな友達のお月様が誘拐されてしまい、ウォルドーは勇気を
 出して助けに行きますが…クジラの少年が活躍する楽しい冒険物語です。 この本は、自由の素晴らしさや、今まで知らなかった自分に気づかせて くれるかもしれない一冊です。船乗りだった作者だけに、いろいろな海が出てくるのも楽しいです。


日本を教えるための本
by ずぼらストさん

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◆文 川浦 良枝

◆本体価格 1400円

しばわんこの和のこころ

絵が凄くかわいくって 楽しめる

内容(「MARC」データベースより)

日本に古くから伝わる和の作法や暮らしを、柴犬の「しばわんこ」がユーモラスに教えてくれる絵本。あなたも「しばわんこ」と一緒に和の達人になろう! 月刊『MOE』連載に加筆・修正を加えて単行本化。

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内田 麟太郎 (著) 山本 孝

本体価格 1200円


十二支のおはなし    えほんのマーチ

息子のイチオシ。凄く楽しくって 毎晩2度は必ず読んでます。

内容(「MARC」データベースより)

年の暮れに、神さまが言いました。「新年のごあいさつにきなさい。はやいものから順に十二番目まで、一年間ずつその年の大将にしてあげよう」 動物たちは大喜び。さてさて、だれが一番になるのやら…。

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国松 俊英 (著), 熊谷 さとし

本体価格 1200円

行事の名前のひみつ    名前のはじまり探検隊

この本で 全く知らなかった由来などがわかりました。

内容(「MARC」データベースより)

お正月、節分、ヴァレンタインデー、クリスマス、大晦日など、見近な年中行事の由来を短いお話とコラムで紹介。豊富なイラストで楽しく知識が得られます。

≪目次≫

暦はかよみから
十二カ月の名前
お正月さまをむかえる
門松はなぜたてるの?
神さまとたべるお雑煮
むかしの正月のあそび
鬼はうちー福はそとー
ヴァレンタインはチョコの日?
ももは邪悪なものをおいはらう
暑さ寒さも彼岸まで〔ほか〕

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藤井 亮蔵 (著), 大原 正幸 (著)

本体価格 1500円

中学英語で日本の行事が紹介できる    YELL books

自分の生まれ育った国の風習とかって よく質問される事がありますがこの本はアメリカ人に説明する時に役に立ちます。

内容(「MARC」データベースより)

中学レベルのやさしい単語・文法だけで、日本の行事や風習がバッチリ話せる。月ごとに特徴的なトピックを取り上げ、和英対訳で例文を紹介。中学校の宿題から受験・留学、海外旅行にも役立つ1冊。

≪目次≫

1月(元旦
初詣 ほか)
2月(節分
豆まき ほか)
3月(梅の開花だより
ひな祭り・桃の節句 ほか)
4月(新学期
春の交通安全運動 ほか)
5月(ゴールデンウィーク
憲法記念日 ほか)
6月(町内の下水掃除
朝顔の行灯作り ほか)
7月(たなばた(棚機・七夕)
プールびらき・海水浴 ほか)
8月(盂蘭盆(お盆)
盆踊り・ゆかた姿 ほか)
9月(涼風を呼ぶ「おわら風の盆」
出店と金魚すくい ほか)
10月(体育の日
阿寒湖の「まりも祭り」 ほか