何だかんだ言いましても、心身の健康によいのはエクササイズですね。健康維持に関して何か一つを選びなさいと言うのであれば、やはりエクササイズですね。人間の体は動くようにできていますから、現代社会のように体を使うことが少なくなってしまったら、それなりに運動を作らなければならないのでしょう。
エクササイズが体の健康によいのは、皆さんもよくご存知のことと思います。筋肉を発達させるためにも、また、単に保つためにもエクササイズが必要です。ぜい肉が付かないようにカロリーを燃やしながらエクササイズをします。心臓の調子や肺活量を保つためにエクササイズはいいです。普段動かしきっていない関節をやわらかくするのにも最適です。血液中の脂肪分やコレステロールを燃やすのにもいいですね。
心の方面を考えますと、ずいぶん前からうつ病にはエクササイズがよいと言われてきました。うつ病にかかった人は、どちらかと言うと動かないで運動不足です。エネルギーを使わないとそれだけなくなってしまうかのように感じます。エネルギーを使えば使うほど出てきて元気になります。
エクササイズをするとアドレナリンと言うホルモンが体にでます。これは、自立神経中の交感神経を刺激し、その作用はうつの状態の反対を作り上げます。ですから、たとえうつ病で精神療法をしていても、それと併用にエクササイズをしている人は早く治ります。その上、治療が終わってからも、エクササイズを続ける人は、うつ病の再発が少ないと解っています。
不安症の人がエクササイズで効果を上げることもよくあります。エクササイズをしたあとはリラックスして不安が減ると言うことです。リラックスをする方法の一つで、筋肉をわざと一時的に緊張させ、それを放すことによってリラックスすると言うのがあります(Progressive Relaxation Technique)。これと同じ原理で、わざわざ意識的に筋肉を緊張させる代わりに、運動をすればよいわけです。運動後は筋肉が疲れてリラックスしますから、心もリラックスします。体をリラックスさせて心をリラックスさせる仕方もありますし、瞑想のように心をリラックスさせて不安を取り除く仕方もあります。エクササイズのあとは、不思議に心配事が減ったり、細かいことに気を使わなくなることに気が付くことでしょう。
エクササイズによって効果を上げるのに大切なことは習慣性です。たまにたくさんエクササイズをしたからと言ってよい効果は見られません。一週間に何回とか毎日とか、自分で一定の時間を決めて習慣付けるとよいでしょう。最初は大変かも知れませんが、習慣になれば毎日当たり前のこととなり、かえってエクササイズをしなかった時の方が気分がへんになります。
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