男女の相性っていうのがありますが、結婚関係のように、長期にわたる対人関係では、結構大切なものと思えます。男女カップルの相性がよいとき、二人は仲がよいですし、喧嘩が少なくて、お付き合いが簡単です。その一方、相性が悪いと、不満が多くて、喧嘩も多いことでしょう。
結婚関係がうまくいくかどうかを、相性を通して理解するということは、一つの方法であります。相性を作り上げる要素(無意識心理、性格、感情的成長、etc.)は、いろいろありますが、一つ一つ何らかの貢献をして、結婚関係のよしあしが、決まってくるのでしょう。
今回は、相性の要素となる一つ、性格に含まれる男性度、女性度について考えてみたいと思います。先ず、男性度とは、男女に関わらず、その人が持っている男っぽさということです。その反対に、女性度とは、その人が持っている女っぽさということになります。
男性度とは、その人が物事に対して見せる興味の内容の度合いで、競争や攻撃的、機械的、独立的、冒険的な傾向です。これに含まれる例といえば、スポーツ、喧嘩、コンピューター、車、飛行機、単独行動、冒険旅行、などです。
女性度は、対人関係の興味、美術、芸術、家庭、子育て、保育、料理、庭などに現れる興味の傾向です。
男性だから、男性度が高いということではなく、男女に関わらず、男性度がどのくらい存在し、女性度がどのくらい存在するかによって、その人の性格を位置付けます。すなわち女性でも、競争心が強かったり、仕事にもくもくと取り組む男っぽい人はいますし、男性でも人間関係に敏感であったり、子育てに興味がある女っぽい人もいます。それで、4種類の性格のタイプを考えてみましょう。1.男っぽい男、2.女っぽい男、3.男っぽい女、4.女っぽい女の4つです。
さて、今度は問題となる相性ですが、人間関係の発生する場面で、相性が変わってくるので、ここでは、結婚関係の範囲内での状態を調べてみたいと思います。結婚関係で一番相性のいいのは、女っぽい女と女っぽい男の関係でしょう。すなわち、男女でありながら、両方とも人間関係に興味があり、家庭や子育てに目を向けられる人たちの関係です。
次に相性のよい組み合わせは、女っぽい男性と男っぽい女性との結婚でしょう。男っぽい女性は、女性でありながら、人間関係や家庭に興味を持ち、外での独立的行動も好き好んでやります。女っぽい男性は、妻のおおざっぱさを補うかのように、敏感に動いてくれる、家庭を大切にする人物です。
そして次の相性のよさは、男っぽい男性と女っぽい女性の組み合わせだと思います。多分このタイプのカップルが一般的にロマン化されて、理想と思われているかもしれません。確かに結婚以前で、デートをしている時期は、お互いに自分の持ってないところを求めることができ、エキサイティングだと思います。しかし、結婚後は、夫は外で働き、外のことに興味を持ち、家庭に対してあまり目を向けないようになってしまいます。妻は、家庭的ですから、夫の趣味には付いていけず、同時に人間関係を欲しがりますから、寂しい結婚になってしまうでしょう。
さらに相性が悪くなりそうな組み合わせが、男っぽい男性と男っぽい女性の結婚だと思います。この場合、二人ともあまり人間関係に興味がありません。二人で仲良くしようとするより、二人で争ったり、各々別の興味で外に目を向けて、単独行動をしそうです。このカップルは、感情的な距離がありすぎる、冷たい関係になっていきそうです。そして二人とも、子育てなどには興味をしめさず、経済的な理由がなくとも、共働きになる可能性が高いです。
このように、おおざっぱに結婚相手との相性をみることができますが、一人の人格のタイプは、述べたほどはっきりしていないときもあります。女っぽい男性といっても、その女っぽさがどの程度なのか、人によって差があります。少しの時もありますし、極端に女っぽくて、性同一性障害の部類に入り、他の問題が出てきそうなときもあります。また、男女の男っぽさ、女っぽさも、人の成長と年齢によっても変化があります。一般的に中年期を越しますと、男は女っぽさを増しますし、女は男っぽさを増していきます。
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