本来の自分のゆくえ

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 様々な人のセラピーをしていて気が付くことがあります。それは、子供の頃すごく明るくて元気だった人が、ある時点から元気がなくなり、暗くなって、内気な性格になってしまうのです。それが起こり始めるのが、早い人は小学校低学年で、おそい人で高校に入る頃です。この変化後、本人は悩むというほどの自覚は無いのですが、前ほど幸せでなく、人によってはうつ気味という感じですごし続けます。大人になって、何かのストレスを機会に、ノイローゼのようになったり、落ち込んだりします。

 その後、セラピーに訪れてうまくいきますと、何年か前の変化以前の自分を部分的に取り戻します。子供の時にあった本来の元気な自分を発見し、それを使いながら生きられるようになります。毎日の生活が楽しくなり、ストレス事項もチャレンジとして直面できるようになります。

 この子供の時に起きる変化がいったい何であるか、もう少し考えてみましょう。 変化以前は、子供はあまり周りを気にしずに過ごしています。でも、遅かれ早かれ、自分のする事が他人に影響があることに気がつきます。いつもよい影響があればよいのですが、そうとも限りません。自分のしたことが他人を傷つけることもあります。それに対して罪を感じ、反省したり落ち込んだりします。

 罪を感じるということは、子供にとっても大人にとっても非常に大変なことです。小学生や中学生位になりますと、罪悪感に対して何らかの対処ができるようになります。その対処法の一つは、人を傷つけないことを最優先し、その上、人からよく思われるために、人の欲求を重視してそれをかなえることに努力をしだします。

 ここまではよいのですが、あまりにも他人優先になってしまいますので、自分の欲求が満たせなくなってしまいます。すなわち本来の自分は、他人を傷つけてしまうような避けるべきものとなってしまうのです。そうしているうちに、本来の自分がだんだん失われていきます。自分でもそれがなんであるか忘れられてしまうのです。 本来の自分を失うと幸せを感じられなくなってしまいます。物事に興味もわきません。他人の心配が多く、自分の気持ちがありませんから、表面上社交的でも本当は内気になってしまいます。この状態が様々な精神的問題も引き起こす原因ともなります。

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