自発性の開発

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子供に何回もあれこれしろと言うのに、言うことを聞かないという、苦情を親からよく聞きます。言われたら直ぐに子供が動いてくれたら気分がよいですし、自分から進んで物事をやってくれたら、もっといいですね。自分から物事をしだすことを自発性と言いまが、それはいろいろな場面で大切なことは確かです。しかしながら、これはいったいどうしたら子供にうえつけられるのでしょう。親子のやり取りの中で、自発性を増やす方法はあるのでしょうか。

それよりも先に、親がわざわざ特別なことをしなくても、子供はよく自分から自発性を伸ばす行動に出ています。でも、それを親が無視していたら、子供もだんだんその行動をしなくなってしまいます。ここで肝心なことは、親の方が子供の自発的行為を見逃さないことです。

よく子供が親の目を引きながら、「見て!見て!こんなことできるよ。」と言います。これは子供の中に、自分を認めてほしい、自分の能力を見てほしい、自分は価値ある子であることを知ってほしいという気持ちがあるからです。まさにこの自然に起きる行為に反応してやることによって、子供の自発性が成長していくのです。親としてはそんなに難しいことではありません。子供の要求に「ほんとだ、なるほど、、面白いね、、よくできたね」などとたのもしく見ていれば、自然に自発性がついていくものです。

例えば、勉強が嫌いな子に、勉強を好きになってもらい、自発的に勉強をするようにしてもらうには、その子が「ほら、出来たよ、見て!」と言えるように状態をセットしてあげるとよいでしょう。そのためには、子供を勉強に誘い、その子が簡単に出来る勉強内容よりほんの少し難しい課題に挑戦させ、子供の「出来た。」という表情みて、微笑みなり声をかけて認めてやるといいわけです。これを次々と繰り返すことによって自発性がでてきます。もちろん、難しい問題をさせて、失敗を経験させるのはよくありません。

逆に自発性を殺すやり方はどんなふうに行われるでしょう。よくあることなので、それだとして気が付いているとためになるかもしれません。やりなさいを命令をすること、やらないと怒るよと脅すこと、子供が自発的に何かをしたときに怒って罰を与えることなどがあります。

命令などをして子供に無理やりに何かをさせますと、子供は確かにそれをしますが、その行動の理由が子供の心の中にあらず、親にあることになってしまいます。すなわち行動の動機が、自分の中でなく外になってしまうわけで、自発性は消えてしまいます。また、自発性を発揮したときに、その行動に罰を与えますと、自発性が弱まってしまうことも確かです。

このようなときに、自発性が失われるだけでなく、強制や罰は、それに対して防御行為も出てきます。強制や罰は、受ける側にとって決して居心地よいものではありません。子供の方は、不安や怒りを感じてしまいます。そしてこの経験は、悪い自分として定義された自分の分野に吸収、保管されていきます。そして、この部分の自分を何かの拍子、つまり再度強制されるような経験をしたときに、再び不安や怒りを感じてしまいます。この感情はいやなものですから、それを避けようとするために、2次的な行動にいたります。例えば、嘘をつく、言い訳をする、話題をずらしたり変えたりする、仮病になったり、実際に体の病気になったりする、強い反抗をする、

他動になる、酒や麻薬に走る、等があります。自発性を殺すだけでなく、それ以上にあまりよくないですね。

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