時計の破壊

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時計は時の流れを教えてくれます。時計のチックタックを聞いていますと、時がたっていくのを感じます。時間は私達の生活の中に完全に浸透していて、私達は毎日それと関わっています。

時間は世の中に存在するものだと思っています。科学の理論によりますと、一説は、宇宙の始まりはブラックホールの爆発で起こり、その後空間が広がり、その中から時間が出てきたのだと言っています。その上、空間の密度はそれがどのくらいブラックホールに近いかによって違い、その違いで時間のスピードも違うというわけです。すなわち速い時間もありますし、遅い時間もあるというわけです。速い時間の空間に存在する人が、遅い時間の空間に旅をして、しばらくしてから元の速い時間の空間に戻ると、自分はあまり年を取っていないが、他の人は年をもっと取っているので、未来の世界を見ているのと同じになります。これがタイムマシーンの原理になるのですが、ここではそれを作る話をしているわけではありません。

私達は体に時計が備わっていませんから、別に時計が必要になります。時計は時間を計る機械です。でも時間と直接関係はありません。といいますと、時計とはただ一定のスピードで動く仕組みのある機械だということです。振り子であろうが、時計の針であろうが一定して動きます。何回往復したかとか何回回ったとかと実際には距離を測るものです。長距離の運動は時間が長くかかったことになりますし、短距離の運動は時間が短いといいます。

ここで気が付く事は、時間の流れと時計の運動の距離は同じ事を言っているということです。時間=距離。そして距離は空間の広がりを意味していますから、時間=距離=空間と言うことになり、空間から時間が生まれてきたのだと言う理論が成り立つわけです。実際に時間が空間から生まれて来たのでしょうか。時間=空間ですから、時間が空間から生まれたというより、空間の動きを見て時間と言う概念を考えたと言えるかもしれません。いわゆる、時間が存在するというより、時間を人が考え付いた、そして距離を計る都合のよい単位であると言ってもよいでしょう。

時間は存在しません。人が考えついたいい考えだと思います。考えだすと経験もできます。経験をすると存在をしていると思えます。私達の周りには実際に存在しないものが沢山あります。実はすべてのものが存在してなくて、人が考えついたものなのですが、それを言うと私が発狂したと思われると思いますので、すべてといわず多くのものとしておきましょう。私達の周りの多くのものは存在しませんが、考えられるので存在するようになるのです。ちょうど赤ちゃんは時間と言うものを知りませんから、その子にとっては時間は存在しません。赤ちゃんが触る机も、それを知りませんから机は存在しないのです。

この世が存在するのかどうか、自分が存在するのかどうか、非常に大切な問題であると思うのですが、自分が存在するとしたら、その考えを支え合う人々、そして社会全体が、あの映画「MATRIX」で現していたように随分巧みな想像ですね。

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