赤ちゃんの頭を美しく整った形にするには
≪出産前≫
双子以上の場合、子宮の中のスペースが少ないために頭の一部にのみ、プレッシャーがかかり扁平な頭で生まれることがあります。
≪出産時≫ 産道を抜ける際に、いびつになってしまうことがありますが、この場合には、普通生後6ヶ月までに自然に治ります。ただしお母さんの骨盤が歪んでいたため分娩時に回旋異常が起こり無理に押し出されたり、吸引、鉗子(かんし)分娩で生まれた場合、頚椎(首の骨)がずれていることが多く首が片側にしか向けられないため向き癖が起こることがあります。
≪産後≫
赤ちゃんの背中は、左の写真のようにお腹の中でC型をしていたため、首も座っていないうちは仰向けに寝られません。仰向けに寝せることは赤ちゃんにとっては、不安定な姿勢なので、向き癖が起こりやすくなるのです。また、ぐずる原因にもなります。
未熟児の場合、特に頭が柔らかいのでいびつになりやすいです。 新生児の頭は、非常に柔らかく、急激な脳の成長に合わせて頭の大きさと形も変わります。この間、一定の姿勢のみで寝せていると、頭の一部にのみプレッシャーがかかるため、いびつになってしまいます。このような状態は、主に生後6~8ヶ月の間に起こります。
一般的に、後頭部が平らになってしまうことが多いのですが、赤ちゃんの向き癖によっては左右どちらかが平らになってしまうこともあります。形のきれいに整った頭にするためには、赤ちゃんの頭が一方向のみに偏らないようにしてあげなければなりません。
最近、赤ちゃんをカーシートやベビーラック、ベビーチェアなどに長時間入れておくママが多くなってきましたが、ベビーベッドに仰向けに寝かせた上に、さらにこのような状態に赤ちゃんを置いておくと、やはり、赤ちゃんの頭の一部のみに長時間プレッシャーがかかるため、赤ちゃんの後頭部は平らになってしまいます。後頭部が平らになると、成長する脳の容積に見合う空間を作るために、赤ちゃんの頭は他方向に広がってしまうことになります。(扁平頭の子が最近増えており、5人に1人とも言われています。)
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出生後すぐに平らな所にばかり寝かされていると背骨の後湾を伸ばしてしまいますので上記のような赤ちゃんの発達を妨げてしまいます。
アメリカでは、頭のゆがみはFlathead Syndrome(扁平頭症候群)と呼ばれ、見た目だけの問題ではなく医学的にも重要視されています。2010年、生後4ヶ月から1歳までの赤ちゃんを対象に行われたリサーチ では、扁平頭の子はそうでない子に比べ、運動能力の遅れがあったと発表されました。1992年に米国小児科学会が突然死症候群を防ぐためにうつぶせ寝を推奨しなくなってから、突然死症候群は50%減ったものの、頭部扁平の赤ちゃんが激増し、2013年の発表では440人の赤ちゃんを対象にした調査では、生後12週までに78.3%の赤ちゃんに向き癖による扁平頭があり、その内63.2%は右側に扁平があると発表されました。
うつ伏せねは現在、突然死症候群の原因になりうるということで、推奨されていませんが、赤ちゃんが起きている時には、親の監視の元で、うつ伏せにさせることは、頭の形のためだけでなく、寝返りを打ったり、お座りしたりするための肩の筋肉を鍛える助けにもなります。 長時間寝かせたままや乳児シートなどに入れたままにせず、赤ちゃんが起きている時には頻繁に抱っこしてあげましょう。 既に頭に平らな部分がある場合は、丸めたタオルを向き癖のある反対の肩の下に入れます。このとき、万が一赤ちゃんが寝返ってうつ伏せになってしまうということがないように、下になる腕が体の下に入ったりせず外側にきちんと出ていることを確認しましょう。 ベビーベッドに寝ている赤ちゃんは、ドアの方に向く傾向にあるので、時々、ベビーベッドの向きを変えましょう。モービルなどを反対方向に起きましょう。 最近のベビーカーシートは、普段も赤ちゃんを寝かせておけるようになっていて便利ですが、長時間寝かせておくことは、頭の形によくないないだけでなく、首の筋肉のために呼吸器のためにも、あまり好ましくありません。
トコちゃんベルト考案者/健美サロン渡部院長/日本カイロプラクティック推進協同組合組合員
当サイトでも女性と赤ちゃんの健康について長きにわたりご執筆いただいていました。「MINE」「日経ヘルス」などの雑誌やメディアでも、長年の臨床に基づく豊富な経験を生かし新しい骨盤ケアを提唱。渡部先生考案のトコちゃんベルトは今や全国の病院、産院で使用されており、妊婦さんの健康と骨盤ケアの必需品になっています。赤ちゃんの時に歪んだ頭を心配する方は多いのですが、お医者さんに相談しても「大きくなれば目立たなくなるので心配ない」といわれるのが普通です。でも、髪の毛が長くなって目立たなくなっている人でも、しっかり歪んだ頭の人がたくさんあります。下の写真の人は30代の男性ですが、頭の歪みはしっかり残ったままですね。大人になっても腰痛や肩こり、頭痛がなかなか良くならない人の多くにこのような頭の歪みがあります。 (この男性の場合、耳も対象でないためにめがねもかけずらいはずです。)
ドーナツ枕を使っても、背中にタオルを丸めて当てても、どうしても反対側に顔を向けない場合は、向き癖防止クッション(ツチノコクッション)を背中~頭まで当てましょう。
頭のゆがみは改善します!
頭のゆがみは生後6ヶ月までにケアしましょう。
赤ちゃんの成長に合わせてS、M、Lの3サイズがあります。シリコン樹脂製滑り止め機能付き。さらに赤ちゃんのお尻に踏ませる「しっぽ」が付いているので、ずれにくくなっています。寝返りを打つようになる前にケアを始めると治りも早いです。
赤ちゃんの骨格形成のためにまーるく育てようセット