おそらく皆さんが日々努力していることといえば良妻賢母になろうと言うことではないでしょうか。それは無意識の内に自分はいい母親でいたい、こどもから好かれたい、夫からもよい妻として母親として認められたいという強い願望のうちにはぐくまれてきた目標ではないでしょうか。「あら、ノーラさん、それのどこが悪いの。日本全国母親ならみんなが目標としていることじゃない。」という声が聞こえてきそうです。しかしめざす良妻賢母が実は必要以上に自分達の肩に重荷として重くのしかかっていないでしょうか?それがプレッシャーになっていないでしょうか?
さらに良妻賢母はこどもの教育もパーフェクトに見たいという意識が強い傾向があります。よい母親はきちんとこどもの勉強を見て、よい学校へ入れることができると信じています。そのためこどもへも必要以上の期待を寄せるわけです。これではこどももあっぷあっぷ状態になるのが目に見えます。子どもも追い詰められ、さらに母親も実は自分を追い詰めていっています。
家にいる母親だから、専業主婦だから、仕事をしているからだと言われない為にと、私達はいかに良妻賢母というレッテルに執着し、自分を追い詰めてきたかということです。特に仕事を持っている母親は社会、世間、会社、親族に加え、こどもによってもプレッシャーをかけられるものです。「他のお母さんはみんなお母さんがやってるんだよ。」「普通のお母さんがよかった。」とこどもは自分が楽をしたいし、甘えたいからそのように母親失格を前面に出して戦ってくるのです。
しかし良妻賢母なんてしょせん理想像に過ぎないのです。誰がそれを評価するのですか?案外それは自分ではないでしょうか?そもそも良妻賢母なんて誰もそんなにドラマに出てくるようにパーフェクトにこなせるはずがないのです。そのような理想を掲げているから、「ああ、本当に子育てに自信が持てない。」「子育てを楽しく思えない。」と自分を追い詰めて行くのではないでしょうか。
もし母親が自分なりに一生懸命この家族という生命体を愛し、なんとか運営して行こうと言う気持ちすらあるのであればこどもがなんといおうが我が家の家事方針をこどもに納得させればよいのです。そこで割り切らさなくては周りの弾圧は相当なものですからこどもは納得しません。「うちはうち、他のうちは他のうち」これを徹底的に頭にたたきこめばいつかは理解してくれると思います。
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