家族全員で食事をとること

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子どもの塾が夜なので、子どもは塾で食事。パパは帰りが遅いので、帰宅してから食事。小さい子どもは早く寝るので、早めに食事。ママはまだおなかがすいていないので上の子どものお迎えに合わせて食事。これが孤食の実態ではないでしょうか?

帰宅は早いアメリカのパパ、おけいこごとなどは夜にないし、塾にもいかないアメリカの子供達。なら当然家族でいっしょに夕食を食べているだろうと思うと大間違い。ニューヨークではこのところばらばらで食事をすることが問題化してきています。まず夫婦共働きは当たり前になりつつあり、それゆえに、おけいこごとの時間がづれこんでいます。10歳の子の太極拳のレッスンが5時半から7時半までとか。高校生の場合、スポーツの試合が他校であれば、帰りは夜10時ということも。外で試合がある場合、いったいいつ夕食を食べるのか?と聞けば、みんなそこらへんのマックへ行ってとりあえず腹ごしらえとか。ママは夜のミーティングが増え、食事をミーティングの後に食べることも。パパは長時間労働を強いられ、以前より働かないとよい暮らしができません。こうなると家族でいっしょに食べられるのが週に何回あるかという計算になります。食べる時間も夜遅くなったりがしばしば。中にはまず母子で食べて、それからパパが遅く帰ってきて食べるときに家族がまた集まるという家庭もあります。マンハッタンで働いていればママの帰りが7時ということもざらです。そのためいっしょに食べるとなると9時を回ることもあります。結局みんなもっともっと働かないとここニューヨークでは生きていけないということでしょう。友人も仕事を2つ持ち、さらに土日まで働いています。どうしてそこまで?と聞けば、彼女はシングルマザー、さらに周りのスタンダードに合わせるためと言います。つまりいい生活を子供達に与えたいからとのこと。

しかし家族いっしょに食べることはとっても重要です。まず子供達が何をしているのか、何を考えているのかがわかります。それによって非行に走ることが防げます。そして学校の様子もわかるので、ちゃんと勉強に追いついているかも把握でき、問題が起きても早く対応できていれば、成績も上位に戻ってくることでしょう。このように食事をいっしょに食べる大切さを奨励するために地域によっては、1ヶ月に一度、まったく夜の予定がない日まで地域こぞって作る始末です。

昔は日曜日にはみんな教会へ行くので、お店は午後にしか開きませんでした。(まだそういう地域もあります。)しかし今は教会へ行く人も減り、さらにさまざまな宗教の人がいるので、お店も朝から開いています。おけいこごともだいたい学校が終わった4時から6時には終わっていましたが、今では連れてくる親に合わせて夜まであります。結局、大人の都合で子どもの自然なスケジュールを乱してきたのではないでしょうか?なんと readysetrelax.org などというサイトが誕生するほど。 Overscheduled kids, hyper parenting このあたりでも検索できます。

忙しくなると、私達はこの世で大切なものを失ってしまいます。特に消費社会の先進国ではお金が第一と考えがちです。しかし、生きていくだけのお金があればと自分に言い聞かせることも大切ではないでしょうか?欲を言い始めたらきりがありません。どこかでここまでという線を引く必要があるのではないでしょうか?何もかもお金でしょうか?お金に代えがたいものがいっぱいあるはずです。それを犠牲にしてないでしょうか?まずどうして子ども達を産んだのですか?ものに囲まれて育ってほしいからですか?それが幸せですか?子供達が一番求めてるものは、パパやママの時間ではないでしょうか?

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