「こどもが産まれたら、もう自分の時間が無くなるわ。」
「こどもはとてもお金がかかるから、せいぜい2人までよ。」
「こどもが産まれたら、フルタイムの仕事に戻るのは無理だもん。」
「預ける環境だって厳しいし、家事と仕事の両立なんてできない。」
「結局、最終的には全部母親ひとりの肩に負担がかかってくるじゃない?」
「専業主婦を選んでもなんか回りから評価されないじゃない?母親だけの自分にも誇りがもてるようになりたいんだけれども、なんかそれだけじゃ何もしてないように見られるのよね。」
今回は内容が濃く、また広い範囲で検討しなくては行けないゆえ、ハードの面、文化の面、仕事の面、社会の面といくつかに分けてお伝えします。
ハード面でベビーフレンドリー
先進国は特にインフラがバリアフリーで赤ちゃんにもお年寄りにも障害を持った人達にもフレンドリーな環境ができています。オランダではどんなに小さな駅でもエレベーターがあり、段差はほとんど見られませんでした。またたとえ段差があっても困っているときはまわりがすぐ手を差し伸べてくれるという情景があります。日本ではバスに乗るにもベビーカーをたたんでしかもこどもをかかえて乗らなくてはならず、さらにあいていない手でお金を払わなくてはなりません。運転手も乗客も助けてくれないと訴えています。駅のホームにたどりつくまでも階段、また階段。エレベーターやエスカレーター設置個所はまだまだ足りません。
日本でインフラでベビーフレンドリーなのが進んでいるのはデパート、スーパーなどのトイレ、こどもの遊び場、お買い物中の預かり施設でしょう。おむつ交換の台、授乳室と消費者を大切にしてくれるところでは率先して改良が進みました。それはどこへも子連れ、こぶつきで行動しなくてはならない日本の子育て現状を裏付けています。こどもを連れて行かなくてもよい国、あるいは長時間外出する必要のない国、車社会ではこのような設備はあまり必要でないように見受けられました。もちろん日本のように高級レストランでも、高級ホテルでもどこへいってもこどもが受け入れられるという国はすばらしいと思います。しかしその反面、ちょっと too much と思っている人の意見にも耳を傾けた次第です。
保育園もニーズに応じて、一時緊急保育、フルタイムで働く親のための保育施設、息抜きに母親が利用したい保育施設が整っている国もあります。さらに海外ではたいてい2才くらいからこどもを団体生活に導入させます。しかも2才くらいでしたら午前中だけ、あるいは週に2日と決して長い時間預けるわけではありません。これは日本の平均3才と比べると1年早いわけです。けれどもこの1年をどのくらいのウェイトで見るかによりますが、1年は大きいと思う人は多いと思います。2才児にエネルギーを知っている方は同感だと思います。毎日の朝夕のお散歩でくたくたというママもいます。
ベビーシッターを気軽に雇える環境もあります。ちょっと買い物へ、ちょっとドクターへ、ちょっと疲れたというときに電話一本で近所の高校生がこどもをみてくれたりできる国もあります。しかも最低賃金で。
働く母親が多い国では、会社において産前産後休暇、育児休暇の充実、育児休暇後の仕事復帰への保障、母乳育児へのサポート、短縮勤務、フレックスタイム、ワークシェアリング、などの企業側あるいは政府側の母性保護に通じるサポートを無視することができませんでした。
日本では歩ける距離に小さな公園はいくつかできました。この当りは評価したいと思います。しかし雨の日などちょっと気軽に公園へ行く感覚で他のお母さんと井戸端会議ができたり、こどもが遊べる室内施設は身近にいくつもないような気がします。
また日本では経済面でこどもはお金がかかるからとこどもを作りたくても作れないと訴えています。フランスではこどもが多ければ多いほど助成金や支援金が出されます。このような国ではこどもを経済的に援助しています。また公立の幼稚園がほとんどだったり、小学校、と高校まで公立が整っている国もあります。おけいこごとも民間でなく自治体が主催しているものがほとんどならばさほどお金はかかりません。「海外だからこどもに乗馬もヨットも習わせられるのよね。」という声もありました。受験制度も違えば塾などにかかるお金は必要ありません。
ベビーシッター代も安いです。日本ではベビーシッター斡旋業者が出てきてますが、やれ入会金、最低4時間、交通費、時給1000円以上は当たり前、キャンセル料、一週間前に予約など規制が多く、しかも高額です。民間の一時預かりも高いです。駅前などの利便性はありますが、それでも遊ぶ環境としてはビルの中、太陽の当らぬ場所などたとえ数時間でも考えてしまうところが多いです。
コメントする