「育児の敵は孤独」と誰かが言っていた。そして、Care the World への育児相 談の中にも「夫からの協力が得られない」という海外ママの嘆きは多い。専業主 婦にとって、子育ては24時間なのである。まったく休みのない仕事 なのだ。特 に障害をもった子ども、聞き分けがまだできない小さな子ども、強い性格の子ど も、慢性の病気をもった子などを持つと、普通の子ども 以上に夫から の協力が必要となる。
しかし、パパはパパなりに仕事でせいいっぱいであったり、出張が多かったり、彼の仕事自身も24時間 on demand (オンコール)なのだ。とても家庭を振り返る余裕などないという。そうするとますます関心が薄くなり、いざかかわろうとしても、何をしたらいいかわからな くなる。
しかし家庭は仕事以上に大切であることに気づいてほしい。そして、今、この時代に quality of life を見直さないと、結局は次の世代である子どもたちが自分の両親を見て、同じことを繰り返してしまう。パパの協力がないとママはくずれてしまう。両親がうま くいかなくなると、 それは必ずといっていいほど子どもに影響する。学校へ行きたくないなどの行動に現れ、子ども達は「これじゃいけないんだよ。この状態は病気 だよ。」とい うことを親に伝えてくる。
そのため、覚えていてほしい。育児の敵は孤独であること。海外のママたちを孤独にしないでほしい。周りの協力、「ど うしてる?」 といったちょっとした声かけ、「なにかあったら、言ってね」といった心遣い、「ねえ、多めに作ったからもって来たよ」といった突然の差し入 れ、「見ててあ げるよ。
大丈夫だって。」と子どもを少しの時間でも見てあげる心の余裕。そして何よりも、夫からの「ありがとうね。本当に助かるよ。」「いつ も子どもたちのことを一生懸命にありがとう。」「このゴミ捨てておこうか?」「Eちゃん、学校に連れて行ってあげるよ。」「明日、Tを見ててあげようか? 映画でも見に 行ったら。」とそんなやさしさをかけてほしい。妻の状況、立場も理解してほしい。
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