シュタイナー教育とは、ドイツの思想家の教育理念を実践した教育で、子どもに本来備わった神聖のようなものを大切に育むために芸術に重きを置き自由な人間を作るための教育法です。
(シュタイナー教育の詳細、学校、教育の様子はSweetHeartの「シュタイナー教育」を読んでみてください。)
這えば立て、立てば歩け・・・そして次には、早く字を覚えさせなければ、早く本が読めなければ、と親は先へ先へと子どもの成長を急がせてしまいます。そして、できないとイライラしたり、叱ったり。
早期教育について著者の子安美知子さんは、お腹の中の赤ちゃんを、まだ時期も来ていないのに、胎動を始めたからと、外からドンドン光を当てたり、直接栄養注射をしたりして、無理やり早産させることと同じぐらに危険だと説明しています。その結果、肉体の場合、早産すれば、保育器に入れたり、特別に手をかけないとそだたないぐらいに弱いのと同じで、精神面も、意志や行動力が世泡待ってしまうと説明しています。
シュタイナーは、人間が生まれ持っているエネルギー量は一定で、それは成長の各段階で正しく使われねばならないと言っています。幼児期には、エベルギーは身体器官の形成に使われ、小学生ぐらいになると、記憶力に使われていきます。ちょうどこの移り変わりの時期は入試から永久歯に生え変わる6、7才ごろであり、世界の多くの国で学校が始る時期にあたります。そして、前日に習ったことをもとにして学習することが自然な活動となる時期でもあるのです。
つまり3才、4才ぐらいに無理に算数を教えたり、何かを暗記させたりすることは、たとえ目の前で良い結果が出たとしても子どもの身体と心にとっては、大変、不自然な行為だというのです。こどもは7歳までは夢の中に暮らしているから、それを大切にしてげようという教育です。
家庭で簡単にできるシュタイナー実践法などもありますが、たとえばシュタイナーに興味がなくても、是非、子育て中の方にお薦めしたい素適な1冊です。
引用
「たとえば仮にこの子の命が明日で終わりなら、今日までのやり方を満足できるものとして振り返ることができるでしょうか。いいえ。そういうふうには育ててきませんでした。イライラをぶつけたり、社会によく適応するために我慢させたことが、たくさんあります。もっとかわいがってやればよかったと、悔いが残ることでしょう。
この子が70歳になったときに、楽しく生きていられるような種を、今までの私は、蒔いたでしょうか?・・・指標となるものを求めて出会い、これだと思ったのが、、シュタイナー教育でした。・・・1年間アメリカのシュタイナー幼稚園に席を起き、素晴らしい保育者に会って、家族で心がゆさぶられるような体験をしました。そこで、「上手な適応」の前に、もっと遠慮なく子どもをかわいがっていいということを学びました。・・・この本はシュタイナー教育の専門書ではなくて、それに励まされて言う「子どもをもっとかわいがろうよ。」というメッセージの本です。