先週末、長男をキャンプに送るため東海岸からひたすら西に向って5時間高速を走り続けました。
そこで驚いたのが、数十マイルごとにある休憩所のほとんどにスターバックスが入っていることでした。なぜ驚いたかと言うと、今まで高速の休憩所というと、フライドチキンやハンバーガーなどの安くてまずいファーストフードの店が入っているというイメージがあったのに、高級イメージで売っているスタバが入っていたからです。
スペースも、街中のスタバのような清潔感は、いまいちありませんでしたが、一応スタバ的なくつろぎスペースでした。今までのスタバのイメージを壊しそうな場所に作ったもんだなーと思いましたが、よく考えてみると、長いドライブの途中で、単なるトイレ、水分補給という味気ない休憩ではなく、ほっと一息できる「いつものあの味」と「あのスペース」という場所を提供するという意味では、Good Ideaだと思いました。実際、私達も5時間の運転の間、「スタバを楽しみに次の休憩所まで頑張って運転しよう。」という気になっていましたから。
アメリカ生活が長い日本人の友達とよく話すのは「10年前は、アメリカ人がコーヒーに4ドルも5ドルも払うなんて考えられなかったよね。」ということです。当時はNYでも、コーヒーと言えば、どでかい紙コップにコーヒーをどばどばとついで、$1〜$2、カウンターで受け取って、その場で自分でミルクとシュガーはガバッと入れ、車に持ち込んで運転しながら飲むか、オフィスの自分の机に座ってから飲むもの、という世界でした。
日本のような喫茶の習慣はなく、つまり食事とは関係なく、コーヒーだけを買って、落ち着いた場所で、座ってゆっくり楽しむという習慣自体が、ほとんどありませんでした。当時、アメリカに滞在する日本人の多くが喫茶店文化が懐かしいと思っていました。
スタバの創設者も結局、同じ所に目をつけたのですね。スタバの創設者は、ヨーロッパに旅行して、コーヒーのおいしさに開眼したそうです(アメリカのコーヒーのまずさに気づいたわけです。)。また人々が一服できるカフェが生活の一部として存在しているのを見て、スタバの原型を思いつき、たったの3店舗から、世界に羽ばたいていったのだそうです。
この10年でアメリカが変わったと思うことに、もうひとつブランド志向があります。ブランド志向と言えば日本人の十八番(おはこ)でしたが、最近はコーチ、プラダ、ビトンのバッグを持つ女性が圧倒的に増えました。子どものシャツ、スニーカーにしても、どんどんブランド志向、高級志向が進んでいます。最近では400ドル以上もするスニーカーが売り出されました。
スタバの成功は、こういうアメリカのブランド志向、高級品嗜好とも関係があるような気がします。(そうそう、日本では当たり前のアイスコーヒーもつ最近までアメリカになかったものの一つです。)
それにしても、アメリカってつくづく広いと思いました。東から西にひたすら5時間、約500キロ走っても、まだまだ左の地図のように(赤線部分)アメリカの端っこをかじっただけ・・という感じです。ちなみに東名/名神の東京-大阪間がおよそ500kmだそうです。この日は息子をキャンプでおろした後、日帰りしたので、もしかした東京ー九州くらい、走っちゃったのかもしれません。そう考えると眩暈がしそうです。
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