以下の記事は2005年4月に書いたもので日記引越しに伴いアップし落としていたのですが、メリーアンさんからリクエストがありましたので、改めてアップすると同時に、その後のさらに驚くべき顛末を付け足しました。
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昨晩、小3の息子が学校からもらってきた印刷物の内容にびっくりしました。
「学校、校庭、スクールバス公園、どこであろうと、子どもが何歳であろうと、どんなに些細な出来事であろうと、今後、人を蹴る、ぶつ、押すなどした場合、学校は警察に報告する義務があります。よって、もし警察から、連絡があった場合には驚かないように。そして、子どもには、どんなことがあっても手や足を出さないことが大切だということを教えてください。(校長の署名)」
というものです。ど・ど・ど〜して〜〜〜。全く理解に苦しみます。たとえば、もし息子が校庭で、子ども同士のちょっとしたいざこざで、お友達を押してしまった・・なーんてことだけでも警察から連絡が来るということですよね。
数年前に中学生の息子が、仲の良い友達とちょっとした喧嘩をしてカフェで友達の顔をたたいてしまったことがあるのですが、それだけで3日の停学処分になったことがありました。(たたかれた友達の方が、その重い処分にびっくりしてお母さんと一緒に息子に謝ってきました。)それだけでも、かなりアメリカの暴力に対する厳格な態度には、びっくりしていたのですが、なんと今後は警察沙汰になると言うのです。いやーびっくりびっくり。ちなみに、私の住む町は、郊外の大変治安の良い土地です。子どもがバタフライナイフやピストルを持ってくるような土地柄じゃ全然ありません。
一方で、他国に正義のためとボンボン爆弾落として先制攻撃しちゃう国なのに、なんかなーと割り切れない気持ちでいっぱいです。
そういえば、昨日のテレビ討論のような番組で、8歳の少女が学校で暴れたので、親が迎えに来るまで警官に手錠をかけられていたということが問題になっていました。
何でも警察沙汰、何でも裁判沙汰になる今のアメリカです。
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その後、地元の新聞には、このような厳しい取り決めを茶化した記事が掲載されました。
「先日のランチルームに給食のサラダが一皿なくなり、警察が総力を挙げて調査中。」とか
「先日○×公園で4歳の女の子が5歳の男の子を突き飛ばし警察が現場に急行。男児の親は女児に対して訴訟は検討していないという談話。」
というようなウソのような本当の話。
そして今年の4月頃のことです。
ある日の午後、次男の小学校の校長先生から電話がかかってきました。「おたくのお子さんとM君が先ほどB君に胸の辺りを殴られました。目撃者も数名いますが、お子さんには全く非はありませんし、スクール・ナースが身体検査をしましたが怪我もなかったので心配しないでくださいね。今、警察が呼ばれて事情聴取も済んだところです。
殴ったB君のお母さんが逆上していて、あなたの家に電話がかかってくるかもしれないので、今日は電話は取らない方がいいですよ。既にM君のお母さんにはB君のお母さんから電話がかかってきて大変だったそうです。でもM君のお母さんはB君のお母さんを訴えるつもりはないそうですけど。」などと言うのです。
私の知っている限りB君は乱暴なところはありますが、次男の話によく登場する友達の1人です。これは、B君が調子に乗りすぎて起こったことに違いないとすぐに思いました。そこで校長先生に「多分、ふざけ合っていて、つい手が出てしまったということじゃないんですか?」と聞くと「そうだとしてもB君は間違った選択をしました。」と冷ややかーな一言。
その後、帰宅した息子に事情を聞くと、先生や警察に何度も経緯を聞かれるし、大騒ぎで学校中の注目を浴びるし、もう何も話したくないと涙目になっていたのですが、おいおい落ち着いたところで話を聞くと、やはりB君がお調子に乗って手が出てしまったところを運の悪いことに、代教の先生(担任が休んでいた)が目撃、すぐさま校長に知らせ、警察が呼ばれたということでした。次男は警察の事情聴取でも「こんなのは殴られた内に入らないから大丈夫。」と答えたそうですが、気の毒にB君は、その日から3日間の停学。M君のお母さんを電話で罵倒したB君のお母さんは、警察官の付き添いなしに学校へ出入りすることを禁止されてしまったのでした。
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