友人Sさん(アメリカ人)が突然離婚しました。Sさんとは昔、家が隣同士で、こどもの年齢も1ヶ月違いということで話も合い、ずっと仲良くしてきました。子ども同士もオムツをしている頃からのずっと仲良しで、去年は一緒に日本にも行きました。
Sさんのご主人は、とても穏やかな人ですが、LAZY。上昇志向一切なし。内向的。妻にも子どもにも愛情表現が下手。自分の趣味(日曜大工、スキューバー)に没頭し他のことはあまりお構いなし。
反対にSさんは、上昇志向の強い努力家。外交的。
夫にもっと愛情表現をしてほしい。自分も子どもも、もっと構ってほしい。
それでも、この18年、Sさんは夫のLazyさ、上昇志向のなさに文句を言いつつ、それなりにうまくやっていました。傍目からは夫婦仲も決して悪くは見えなかったのですが・・・。
ところが、数ヶ月前いきなりSさんが「今まで、彼を愛してたから我慢してきたけど、もう彼を愛していないの。彼に触れるのも触れられるのもいや。あの家にいると息がつまりそう。私は家を出ることにした。」と宣言。
私は「D君(息子15歳)もJちゃん(12歳)もこれからが一番難しい時期。D君は、あと3年で高校を卒業して多分家を出るんだし、ご主人が暴力的だとか精神的虐待だとか浮気したとか、そういうことじゃないんだから、せめてあと3年待っては。」と言ったのですが(他のアメリカ人の友達にも皆同じことを言われたそうです。)Sさんの決意は固く、家を出て離婚してしまいました。
彼女が1人で家を出たのは、夫を追い出すだけの強い理由がなかったため、同時に子どもを慣れ親しんだ家から連れ出したくないため、自ら決めたことでした。彼女の今の家は元の家から10分足らずの所なので、毎朝と夕方、夫が出かけている間に、できる限り子どもの面倒を見に戻るという生活が続いています。
今朝、Sさんに電話をかけました。
How are you?
Fine.
Is everything all right?
Actually, I'm not all right.
と言って電話口で泣き出してしまいました。
娘のJちゃんの頭に二度目のしらみがわいた。毎日頭に薬をつけて、シーツも毎日洗わなければいけないのに夫はそれをしてない。子どもたちは毎日、冷凍ディナーを食べさせられて、野菜は一切食べていない。これはネグレクトだ。・・・He should take care of my girl。。。。(あとは涙で言葉が続かない。)
アメリカで離婚した場合、よっぽどのことがない限り父親と母親の親権が50/50になり、それは良いとしても、私の周りでも父親の家にいる間は毎日ピザ、冷凍ディナー、ホットドッグという家庭がとても多く、他人事ながら子どもの健康が心配になります。離婚というのは、子どもの心だけでなく生活、健康全てを巻き込まざるを得ないことであり、つくづく一筋縄では行かない難しい決断だと思います。