モモ−時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語
ミヒャエル・エンデの冒険ファンタジー1976年にドイツ児童文学賞を受賞した作品。
きっと子どもの頃に読んだことのある方も多いと思いますが、私は子どもに読み聞かせする本として、数年前に初めて手に取りその魅力に引き込まれました。大人でも十分に楽しめるファンタジー・・・というより現代社会の中で失われてしまった、何もしない時間、空想する時間、余裕のある生活の大切さを大人にも子どもにも改めて気づかせてくれる本だと思います。今の言葉で言うとスローライフの薦め、と言ったところでしょうか。
内容は、人々を幸せな気持ちにさせてくれる不思議な力をもった少女モモ。いつもモモの周りには、たくさんの人々が集まって時間を忘れて時を過ごしていました。ところが、得体の知れない灰色の時間泥棒が街にやってきて、人々に時間の節約をそそのかし、あまった時間を盗んでいきます。街の人々は、どんどん忙しくなり余分な時間がなくなっていきモモの周りに集まる人もいなくなってしまいます。モモは、皆の時間を取り戻すため時間泥棒に対決を挑みます。