おととい、近所の町で3人の高校生が車で帰宅途中、スピードを出しすぎてスクールバスに衝突、車が炎上し3人の高校生とバスの運転手が死亡するという悲惨な事故がありました。まさしく、アメリカのティーンエイジャーを持つ親の悪夢が現実となった事故でした。
車社会のアメリカでは、運転免許を取れる年齢が州によって違い14歳から17歳です(Iowa, Knasas, Michigan などのFarm Statesと呼ばれる酪農業中心の州では、ティーンが農作業を手伝うために車を運転することを見込んで年齢が低くなっています)。
しかしながらティーンエイジャーの交通事故率は高く、多くの州で、運転免許を取得できる年齢を1〜2年引き上げようという動きがあります。また、事故を減らすためにティーンドライバーには様々な制約があります。
ちなみに私の住むNew Jersey州ではティーンが運転免許所得を取得するには3つのステップがあります。
【1】16歳以上で学校やDriving SchoodなどでDriver Educationを受講するとstudent learner's permit というものをもらえます。permit Driverは、同州の運転免許証を3ヶ月以上持った21歳以上の同乗者がいること、同乗者は1人のみで11pm〜5 am の運転はできない、家族1人と家族以外の1人しか同乗させることができない、などの規制があります。
【2】17歳以上でstudent learner's permit を終了し、上記の規制の下、6ヶ月以上の運転経験を得た後に、Moter Vhicle Centerの路上テストをパスした後、provisional license というものをもらえます。provisional licence の運転者は12:01 a.m.〜5.a.m.は運転禁止、同乗者は家族1人と家族以外の人一人のみ。運転中、携帯電話、手で持つタイプのゲーム、その他手で持つタイプの電化製品を使用することはできません。
【3】provisional licenseを1年有し、18歳になると路上テストに合格した後に通常の運転免許を取得できます。
もし17歳まで運転免許取得を待った場合、上記のdriver education をパスしてkowledge exam に合格することによって examination permit を申請することができます。このpermitはlearner's permitを持っている人と同様の規制の下、運転することができます。
いかに低年齢の運転が危険か・・・CDC(Center of Disease Control and Prevention)による統計の一部を紹介します。(主に2004年〜2005年に発表された統計)
http://www.cdc.gov/
★ティーンの死亡者の5人に2人は車の衝突事故による。
★車の衝突の危険度は16〜19歳が他のどの年齢よりも高く、4倍近くになる。(2005年統計)
★16歳〜19歳の男の子の車による事故死の確立は女の子の事故死の確立の2倍。
★運転免許をとって1年目のティーンの事故が最も多い。
★ティーンは、年上のドライバーに較べ危険な情況を正しく認識できず過小評価しがちである。
★ティーン・ドライバーは、よりスピード違反、信号無視、違法ターン、飲酒運転をしがちである。
2003年、致命的な衝突に巻き込まれた15歳〜20歳の男子ドライバーの内、39%はスピードを出し過ぎていた。
★2003年、高校生のドラーバーの18%は同乗者がいた際にシートベルトをほとんどしていない。他の年齢グループに比べシートベルトをしている比率が最も低い。
★男子ドライバーのシートベルトをしている比率は22%、女子ドライバーは15%。
★2003年、54%のティーンの車の衝突事故死は、金曜日、土曜日もしくは日曜日の夜9時〜朝6時の間に起きている。
私の長男も来年16歳で、今、学校で必須科目のDriver Educationを受講しています。そして、いよいよ来年はPermitが取れる年齢です。最近では近所に住むSeniorの先輩(ハイスクール4年生)に車に乗せてもらって帰ってくることもあります。心配の種はつきません。
うちの子供達は、主人が厳しいもので、まだ運転していません。周りは皆、16歳になったらすぐ運転し始める土地です。うちの子だけ、可哀想かな?と思っていたのですが、これを読みますとやはりまだ運転させるのは怖いと思いますね。
16歳、17歳、18歳と数字的には大した差はないように思えますが、0歳児と1歳児2歳児との差が大きいように、第二成長期、思春期になたるこの年代の子の一歳の危険に対する判断力の差というのは案外、とても大きいものなんじゃないかと思います。
特に夏休みに、たまに遭遇する高速の大事故にはティーンの事故が大変多いように思います。親としては、本当に心配ですよね。