衝動買い

先週のNHKの「ためしてガッテン」という番組で、「衝動買いの心理」についての特集がありました。衝動買い走る心理現象の一つとしてアメリカのスーパーボール(年に一度の全米フットボール優勝決定戦)で流されるCMと視聴者の心理を例にあげていました。

視聴者は応援しているチームが勝ち点をあげ狂喜乱舞の状態にあると、その直後に流されるコマーシャルで出てくる商品が、実際より素晴らしい商品に見えてしまうのだそうです。そして、それが衝動買いにつながるというわけです。

これを専門的には「気分一致効果」というのだそうです。つまり気分が良いと目にしたものを必要以上に良く捉えてしまうというわけです。ですので、天気の良い日は株価が上がったり、経済とも密接な関係があるのだそうです。

スーパーボールの30秒のCMが今や3億円です。企業が、それだけの金額を払う価値があるということです。つまり、非常に多く人が、このような巧みな心理操作によって衝動買いに走っている、ということでもあり、恐ろしいほどの効果だと思います。

アメリカの男性の頭の中は、スーパーボール=ビール=パーティーという感じですが、これも、小さい頃からコマーシャルによって摺り込まれた心理行動なのかもしれません。

ところで、先日の松坂のレッドソックスとイチロウのマリナーズ戦でも、バッターの真後ろのバックネットのフェンス下の一番目立つ広告ボードに、"日本語"のコマーシャルが映し出されました。(アメリカ人が見てもわからないでしょうから、完全に日本の視聴者向けなんでしょうが・・・)どこの会社の広告だったか忘れましたが、それこそ物凄い広告費を払っているんだろうと思います。

なんでも松坂がボストンにもたらず経済効果だけでも86億円と言われていますが、その他、日本のテレビ局への放映権料(年間26億円)、広告料なども考えると、日本の野球選手は大枚はたいて獲得しても、それに見合うほどの経済効果があるのだと思います。

最近、大リーグに日本人の選手が増えている理由の一つも、単に、日本人選手の実力が上がっただけでなく経済上の理由もあるのではないか?とうがった見方をしてしまうのです。(野球大国キューバとかの同じくらい実力の選手を雇っても、同じような経済効果は絶対に見込めないでしょうから。)

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