昨日は、5年生の卒業ピクニックでした。子どもたちがゲームに興じるのを立って見ていたら、全然顔に覚えのない男の子が私の所に走ってきて「Are you xxx's Mom?」と聞くので、「Yes」と答えると「1年生の時にクラスに来てボクの名前を日本語で書いた紙をくれたでしょ。あれ、ずっと大切に取ってあるんだよ。」と、それだけ言って、また走り去って行ってしまいました。
次男が1年生の時にお母さんが子どもの教室に行って本を読むという時間があって、私も渋々行って「Peach Boy(桃太郎)」の本を読み、ついでにカタカナで皆の名前を紙に書いてあげたのでした。(ちょうどポケモン絶世期で、日本製の日本語ポケモンカードがプレミアム付で売られるほど人気があった時だったのも良かったのかもしれません。)
とにかく、5年間も1枚の紙切れを後生大事に持っていてくれた。それをわざわざ私に伝えに来てくれた。それだけで、と~っても幸せな気分になれました。
その1年生の本読みの時、私がいかに渋々と行き、そして緊張し、最後には子どもたちに大うけしてハッピーになったかと言うことを以前メルマガで書いているので貼り付けます。
★次男が小学校に入学して間もなくのこと、担任の先生から、「ストーリー・タイムの時間に絵本を読むボランティアのお母さんを募集しています。」というお知らせが来た。
息子の学校は、アジア系も含むマイノリティーが5本の指で数え切れてしまうほど少ない学校なので、英語のネイティブ・スピーカーではないママが絵本を読みに行ったら、息子に恥ずかしい思いをさせてしまうのではないだろうかと、かなり自己卑下した考えが脳裏を横切り、そのお知らせのことは、それきり忘れていた。
ところが、息子が先月「ママ、他の子のママは皆、本を読みに来たよ。ママも来てよ。」と言い出した。そこで、考えた末に意を決して、先週の金曜日のストーリー・タイムを担当させてもらった。
教室に入ると部屋の隅にロッキングチェアーが置いてあり、その前のカーペットの上に22人の子ども達が座り44の目が私をみつめた。(思わず緊張!!!以前、日本語補習校で子ども達に日本語の絵本
を読んだ時には、こんな緊張はなかった。)
その日、私が選んだ本は、英語で書かれた「桃太郎 Peach Boy」。まず、子ども達に"Do you know SAMURAI?"と尋ねると、思いがけず、全ての子の手が一斉に挙がった。
"I know, I know." "That's who I want to be. A SAMURAI!"
などと元気よく叫ぶ子もいる。なかなか、良い出だしだ。
次に、子どもの日に飾る二分の1ほどのミニチュアサイズの兜と、次男が日本で5歳の時に七五三で撮った武者姿の写真を皆に見せた。すると、皆からため息のような声が漏れた。そして男の子達が次男に
向かって、"Cool." "Good." "Great." "You're lucky."などと口々に言う。ここまでで、もう私は、『来たかいがあった。』と思った。
そして、ドキドキしながらも無事Peach Boyの話を読み終えた。(本当に久々に緊張した。)最後に荷物をまとめて教室を出ようとすると、 "Good Story." "Thank you." と声をかけてくる子もいた。
その日、息子が帰って来るなり「ママ、来てくれてありがとう。」と、一言。
思い切って行って本当によかったと思った。
この話を日本人の友人にすると、友人もインターナショナルデイに「おすし」などの日本食を持って学校に行ったら、子ども達に大うけで、それまで日本のお弁当やお菓子を学校に持っていくのをイヤがっていた
娘さんが、それからは、恥ずかしがらずに日本の物を持っていくようになったと言っていた。
子どもは異質なものに敏感ではあるけれども、理解の場さえあれば非常にOpen Mindにもなれるものなのかもしれない。