病気にならない生き方


特に「胃腸が弱い」、「最近、食後に胃もたれするようになった」という方には是非読んでいただきた本です。

2年ほど前に話題になってから、ずっと興味があったのですが、やっと手に入れることができました。既にご存知の方も多いと思いますが、新谷先生は世界で初めて、大腸内視鏡を使うことによって開腹手術をすることなくポリープを切除することに成功。胃腸内視鏡外科医として、これまでに約30万例以上の人の胃腸を診てきた方です。現在もアメリカのアルバート・アインシュタイン医科大学外科教授として多くの命を救っています。彼の患者さんには、ダスティン・ホフマン、スティング、ジェニファー・ジョーンズ、レーガン大統領など有名な患者さんも数多くいて行列のできるお医者さんです。

新谷先生が、これだけ多くの胃と腸を内視鏡で診て来て気づいたのが、美しい胃腸を持った人(胃相・腸相の良い人)と、不健康で美しくない胃腸を持った人(胃相・腸相の悪い人)がおり、それはその人の食生活に大きく関係しているということです。

現在の医学は、臓器別医学で胃が悪ければ胃だけ、腸が悪ければ腸だけを診るというように単独の臓器だけを診て、それ以外の臓器、患者の食生活を含む患者の健康状態をトータルで診ることをしませんが、You become what you eat.で、様々な病気の背景には、食生活が大きく影響しているはずだと言います。つまり、人間の体はすべてがつながっており、たとえば歯が一本虫歯になっただけでも、その影響は体全体におよぶと言います。

新谷先生自身が、ご自分の提唱する食生活、新谷食事健康法を送っており、45年のあいだ、一度も病気になったことがなく、また新谷食事健康法を実践した新谷先生の患者さんは、ガン再発率ゼロ%。ガンやポリープと日々向き合う医者であるにもかかわらず、死亡診断書は一度も書いたことがないという実績を誇っています。

私は、小さい頃から、胃腸が丈夫な方ではなく、最近特に夕食後の胃もたれに悩んでいたのですが、この本を読んで、自分の食生活を見直してみようという気持ちに強くさせられました。

特に最近、新谷食事健康法書いてある実は体に悪いと言われているものを食べるた時に胃もたれや腸内異常発酵のような状態になっていました。それらは、主に牛乳、ヨーグルト、肉類、お茶類などです。

また、日本人とアメリカ人の胃腸の違い、食べ物に対する影響の違いなども、やっぱりという感じで大変興味深いものでした。日ごろ、夫や夫の義父、周りのアメリカ人を見ていて、この人たちはどうして、こんな巨大なステーキやテンコ盛りのアイスクリームを頻繁に食べて胃もたれしないんだろう?と不思議に思っていたのですが、その謎も「アメリカ人の腸と日本人の腸は何が違うか?」という章を読んで解けました。また、アメリカ人の異常な太り方をしている人を見て、なぜあそこまで太れるのか不思議に思っていた謎も解けました。

新谷先生いわく、日本人があそこまで太れないのは、そこまでいく前に胃を悪くして食べられなくなってしまうからなのだそうです。それだけアメリカ人の消化器官は日本人に比べ丈夫なのだそうです。また、アメリカ人の胃腸が丈夫なもう一つの理由は、アメリカ人の方が消化酵素の量が多いからだそうです。

やはり、私たち日本人がアメリカ人と同じように肉を食べたりチーズを食べたりするのは、健康的に無理があるということです。今年、日本に滞在中に10日ほど実家の母の純日本的な食事(納豆、焼き魚、海草Etc...)を摂っている内に、ずっと最近続いていた胃のもたれが解消したことでも、私の気持ちの中では、日本的食事をとることの大切さが裏付けられたように思います。(特にアメリカ的な食事をしているわけではありませんが、たとえば、我が家では煮魚や焼き魚でなく、バターソテーの魚が多かったり、オリーブ油を使った料理や、肉の多い食事が多かったりしています。)

本を読み始めてから、新谷食事健康法を完全実施するには至っていませんが、とにかく悪いと言われているものの摂取量を減らすことから始めているのですが(一日二回の紅茶と3回の緑茶をやめボトルの水を飲む。肉の量を減らす。揚げ物を減らす。朝起き抜けに水をのみ20分置いてフルーツを食べ、それからまたしばらくして食事をする)、3日目で夕飯の後に必ず胃もたれして辛かったのが解消、そして今2週間目位ですが、胃腸の調子が絶好調です。気のせいか一日を通して疲労感も少ないです。(とにかく私は紅茶が大好きなので、朝一杯の紅茶が飲めないのは、最初の数日間は、とても辛かったです。)

新谷食事健康法を完全実施するのは、かなり難しいとは思いますが、自分でできる範囲で実行してみればいいんじゃないかと思います。

特に印象的だった章:
日本人の胃がん発生率はアメリカ人の10倍
胃薬は飲めば飲むほど胃は悪くなる
牛乳を飲み過ぎると骨粗しょう症になる。
「ヨーグルト神話」に疑問を感じるこれだけの理由
マーガリンほど体に悪い油はない
牛の乳や本来、子牛のための飲み物である
習慣は遺伝子を書き換える
やせたい人は「良い水」をたくさんとろう

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