このなもの食えるか!

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toriashi.jpgQ&Aのトピック「劇的にまずいもの」。とっても面白かったです。私がレスで書いた台湾料理の鶏脚(チーチャオと呼びます。)ですが、この写真です。

見た目だけで勘弁してくれ、という感じです。まずい、と言うよりは、その食感でオエッとなってしまいました。鶏の脚と思わずに食べれば案外おいしいのかもしれませんが、口に入れた時にどうしても写真のような鶏の脚の形体が頭に浮かんでしまいます。

台湾の人は、これをスナック感覚で食べます。隣でポリポリシャリシャリと食べている人の音を聞くだけで鳥肌が立ったもんです。ホームステイ先のおじさんなどは、これをいくつも一度に口に入れた後、ペッペッペッと、まるでスイカの種のように小骨を床に吐き出していましたっけ。

懐かしついでに、その頃の思い出話を少々。

私がステイしていたのは、台湾で5番目にお金持ちと言われていた政治家/実業家の二番目の奥さん(おめかけさん)の家でした。おめかけさんの家と言っても隠れ家的な風情は全くなく、台北の一等地、総統府の近くの大豪邸。娘が二人、息子が3人、おばあちゃん、お父さんの秘書をしていた甥っ子、そして家政婦さんが一人いました。

一度、お父さんの誕生日パーティーが本妻の家で行われ、おめかけさんの子たちと一緒に参加したことがありますが、彼らも本妻のことを母と読んでいたので、多分籍は、この本妻の子ということだったのだと思います。

娘二人はアメリカに留学中で、部屋が開いていたので、当時日本語教師として台湾についたばかりの私をホームステイさせてくれたのです。

3人兄弟達は、高校生~大学生でしたが、おめかけさんの子と言っても、ステレオタイプ的に、すねたり、ひねたりしたところは全くなく、皆とても素直な明るい子たちでした。

お父さんは、一日おきに家に帰って来るのですが、帰宅が大体10時頃。そこから家族全員の夕食が始まり、丸テーブルに豪華な中華料理が何十皿と並びました。お父さんはキングのような存在で、誰も決して口答えはできませんし、皆お父さんの前ではどこか緊張していて、とにかく、どんなに遅くても一緒に夕飯を取らなければなりませんでした。

夕食には、必ずフカヒレスープが出ていましたが、あの頃の私は、そんなにありがたみが分かっていなかったのと、遅くに食べると太る、という頭が先にあったので、あまり手をつけず惜しいことをしたもんだと思います。

今、考えると、そこでの生活は、ちょっと不思議な体験だったと思います。

そこには一年ほどいた後に、友人とアパートを借りて、その家を出たのですが、ある日、お父さんに会食の誘いを受け、「おめかけにならないか」と誘われてしまったという落ちがあるのですが、それも、これも・・・台湾での2年間は全てが良い思い出です。

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